「静岡県の持続的なわさび産業振興」で連携協定 NTT西日本2022年4月6日
NTT西日本 静岡支店は4月5日、株式会社田丸屋本店、株式会社鈴生とわさび産業で顕在化する課題と中長期的な課題に迅速に対応を図るため、連携協定を締結した。
畑わさび
わさびの生産が盛んな静岡県の生産量は、513.4トン（令和2年特用林産物生産統計調査結果）と、全国的にも高い水準を誇る。また「静岡水わさびの伝統栽培」について、2017年3月に日本農業遺産、2018年3月に世界農業遺産に認定されるなど、文化的な価値も高い。
伝統を守り、次の世代へ継承することが課題となっているが、高齢化による生産の担い手の減少、離農等により、静岡県のわさび生産量は年々減少。わさびの生産は、手作業や経験則による手法が続けられており、生産性の低迷が続いている。
静岡県における畑わさび生産量の推移
特に畑わさびでは、その傾向が顕著で、早期に生産性の改善が必要であるため、3社は畑わさびにおける栽培工程（播種・育苗・定植・施肥等）の効率化を通じた安定的な生産体制の確立と、持続的なわさび産業の振興をめざし、連携協定を締結した。
3社は、わさび市場の開拓と地域社会の活性化に関して連携し、静岡県の持続的なわさび産業の発展を推進。具体的な取り組みとして、(1)ICTによる畑わさびの栽培環境のセンシング及びセンシングデータの分析に基づく栽培環境の最適化、(2)栽培環境センシングデータ及び営農データに基づくノウハウの蓄積と栽培工程の効率化を実施。畑わさびの栽培工程の効率化を図り、収穫量を拡大することで、わさび市場の競争力を向上させる。
今後の取組みでは、市場流通データの活用や需給コントロールによる流通の最適化など取組みの拡大も視野に入れ、静岡県の地域活性化に向けた仕組みづくりを進める。
畑わさびの生産から販売までの工程
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