「予約登録米」登録者数が5%増の20万人 穀物高騰で米の価値見直しか パルシステム2022年6月16日
パルシステム連合会は、年間を通じて定期的に届ける「予約登録米」で、2022年産の登録数が前年比5%増の20万人、点数も2.7%増え29万点となったことを公表。世界的な穀物価格の上昇を受け、ほぼ全量を自給している米の存在が家庭で見直されているとの見方を示している。
パルシステムの有機栽培米
2022年産の予約登録米は、特に有機栽培米は登録点数105.9%となった。精米重量換算では、年間で1万6597トン(前年比102.7%)となる見込み。これは、農林水産省の食料需給表による1人当たり年間消費量で換算すると、およそ32.2万人分にのぼる。さまざまな国際情勢が要因となり穀物市場価格が高止まりを続ける中、同連合会は「国内消費量のほぼ全量の国産を維持している米の存在が家庭で見直されている」との見方を示している。
パルシステムの予約登録米は、田植えの段階で産地と1年間の契約を結び、4週に1度、定期的に登録者へ米を届ける仕組み。1993年の冷害による米不足を契機として1995年に始まり、2022年で28年目を迎える。不作や震災などで調達が厳しくなったときも、登録者を優先して米を届ける安定した制度となっている。
パルシステムの予約登録米は、すべての産直産地で化学合成農薬や化学肥料にできる限り頼らない栽培を目指しており、田植え前から出荷が約束されていることで、生産者は安心して米作りに取り組める。予約登録米の利用を通して環境保全型の米作りが広がり、次の世代の生産者を育てるあと押しにもなっている。
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
農地マップやほ場管理に最適な後付け農機専用高機能ガイダンスシステムを販売 FAG2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日