大腸癌組織や唾液検体中のフソバクテリウム・ヌクレアタム 菌株レベルで検出する手法を開発 協同乳業2023年10月18日
協同乳業の松本光晴主幹研究員らは、横浜市立大学肝胆膵消化器病学の日暮琢磨講師、中島淳教授、理化学研究所の服部正平客員主管研究員、須田亙チームリーダーらとの共同研究で、大腸癌の増悪化に関与しているFusobacterium nucleatum(フソバクテリウム ヌクレアタム,F. nucleatum)に関する菌株レベルでの研究を大幅に進展。同一大腸癌患者の大腸癌組織および唾液から分離したF. nucleatumが同一菌株に由来することを全ゲノム解析で確認。さらに、生きた菌を分離・培養しなくても、凍結保管していた大腸癌組織や唾液検体中に存在するF. nucleatumを菌株レベルで検出する新たな手法(ジェノタイピング法)を開発した。
開発した技術の概要
研究チームは、以前の研究で口腔内のF. nucleatumと同一菌株が大腸癌組織から検出されることを発見。口腔内F. nucleatumが大腸癌の増悪化に関与している可能性を強く示唆すると共に、大腸癌とF. nucleatumの研究は菌株レベルで実施することの重要性を提唱したが、そのためには大腸癌患者の大腸癌組織や唾液から生きたF. nucleatumを分離・培養して各分離株のゲノムを個別に解析する必要がある。また、熟練した分離・培養スキルに加え、時間およびコスト面でも課題があった。
同研究では、F. nucleatumを含む約半数の細菌が保有する免疫機構であるCRISPR-Casシステムに着目。過去に感染を受けたファージの遺伝子断片が保存されている遺伝子領域(CRISPR)を標的に、菌株毎の感染歴の違いをPCRで増幅されるDNA断片長の違いとして検出することで、菌株レベルで識別する方法(ジェノタイピング法)を確立した。
これにより、生菌の分離や、分離した菌株の全ゲノム解析を行わなくても、凍結保存された唾液や大腸癌検体を用いて、検体中のF. nucleatum菌株をPCRで簡単かつ迅速に確度高く同定することが可能になった。
この方法で大腸癌患者の唾液および大腸癌組織から同一菌株と判定されたペア(5ペア)をそれぞれ全ゲノム解析した結果、これらの菌株は同一菌株由来であることを確認。大腸癌患者の口腔内と癌組織に同一菌株由来のF. nucleatumが存在することを証明した。これは、口腔内の一部のF. nucleatumが大腸癌増悪化に関与していることを見出した世界初の発見となる。同研究成果は、大腸癌の予防や再発防止などの研究に飛躍的な進歩をもたらすことが期待される。
この研究成果は10月11日、American Society for Microbiology(アメリカ微生物学会)の発行する学術誌『Microbiology Spectrumにオンライン公開された。
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