株式会社世界市場 農業の輸出産業化に向けて総額2億円を資金調達2023年12月8日
全国の都市部を中心にスーパーマーケットで「農家の直売所」を運営する株式会社農業総合研究所は、同社関連会社の株式会社世界市場が10月に実施した第三者割当増資に応じ、追加出資を行った。
世界市場は日本の農業を輸出産業にしていくことを目指しており、それを通じて日本の食材のおいしさを世界に届けていくこと、輸出を通じた日本国内の産地形成・地位発展に寄与していくことを目指している。
同社は国内での調達から海外販売までを一括して取り組むことで、サプライチェーン全体を通じた品質管理およマーケットインの生産を支援しており、香港と台湾に100%保有の子会社を持ち事業を展開している。
2020年以降は、本格的に輸出用産地の形成に着手し、海外現地到着後の品質改善のため個別産地・商品別にサプライチェーンの構築を進めており、15品目・24法人(生産法人・個人・出荷組合等)まで取引規模を拡大している。
また、近年の輸出拡大に伴い課題として顕在化が進む輸出先国の輸入規制への対応を強化するため、主要産地との連携を強化。従来の国内向け流通を前提とした栽培体系から出荷までの工程を、輸出に最適化させたものに作り替える等の取組を進めている。
今回の増資によって得た資金は、世界市場の成長を加速させるため、①輸出用商材の安定供給体制を確立するための産地における設備投資や農業法人への出資、②香港と台湾の海外拠点の強化、③組織体制の強化・人員増、の3点に主に用いられる。
このほか、世界市場と出資者のシナジー創出を目指し、同社の流通ネットワークを利用し、世界市場の扱う農産物の国内販売の拡大。または、アグリビジネス投資育成が培ってきた国内外の幅広いネットワークを活用した新たな農産物流通の創出や、三井化学グループの農業分野における知見の活用や鮮度保持資材の活用などを目指す。
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