コロナ5類移行後初の年末で法人の忘年会など回復傾向 外食産業市場動向調査12月度2024年1月26日
日本フードサービス協会は1月25日、協会会員社を対象とした外食産業市場動向調査の2023年12月度の集計結果を発表した。
12月は、コロナの「5類」移行後、初めての年末となり、天候にも恵まれ、忘年会やクリスマス、帰省などで外食需要が好調に推移。インバウンド需要も引き続き好調で、外食全体の売上は前年比111.0%、2019年比111.2%となった。特に、4年ぶりにコロナによる行動制限のない忘年会シーズンを迎え、飲酒業態では法人宴会の回復が見られた。
業態別はファストフード(FF)は好調が継続し、売上109.5%、2019年比では売上123.0%。「洋風」は、期間限定品やクリスマス需要が好調で、売上109.7%となった。「和風」は、テレビCMの効果もあり、季節限定メニューの売れ行き好調で、売上113.6%。「麺類」は、飲み会後の利用が増えたほか、保温を工夫した持ち帰り商品が好評で、売上110.8%。「持ち帰り米飯/回転寿司」は、「回転寿司」でクリスマスや年末の持ち帰り需要や価格が高めの商品が堅調で、客単価が上昇、売上102.6%となった。「その他」は、「アイスクリーム」のクリスマス用アイスケーキが好調で、売上109.7%となった。
ファミリーレストラン業態(FR)の全体売上は112.4%、19年比では103.7%となった。節約志向により低価格商品に対する根強い需要がある一方、年末年始には高価格のキャンペーン商品なども好調で、「洋風」は売上112.0%。「和風」は、宴会需要の回復もあり、売上113.8%。「中華」は、持ち帰り需要の堅調とビール消費の増大で、売上113.1%。「焼き肉」は、引き続き食べ放題業態が好調で忘年会需要の復活もあり、売上111.0%。
「パブ・居酒屋」の飲酒業態は、4年ぶりにコロナによる行動制限がない忘年会シーズンとなり、大規模な宴会は少ないものの、中小規模宴会が増え、これまで戻りが鈍かった法人の忘年会も回復傾向となり、「パブ・居酒屋」の売上は118.2%、2019年比で69.1%。
ディナーレストラン業態は、引き続きインバウンドの需要が旺盛で、法人宴会の回復もあり、売上113.9%、2019年比95.0%。
喫茶業態は、オフィス街、商店街、および観光地の店舗が比較的好調で、アルコール類を提供する一部業態では、忘年会需要を取り込んで好調、客単価の上昇とも相まって売上113.3%、2019年比100.9%となった。
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