東邦ガス 根域制限栽培によるシャインマスカット生産を支援 日本農業2025年1月16日
株式会社日本農業は、農業参入支援サービス「ニチノウパック」の大規模園地開園の第1弾として、東邦ガス(愛知県名古屋市)の根域制限栽培によるシャインマスカット生産を支援する。
農作物生産事業を開始する東邦ガスは、栃木県宇都宮市の遊休農地を活用し、2025年春に約2.7ha、2026年春には約6haの圃場を開園。日本農業はこの栽培事業の立ち上げから、収穫したシャインマスカットの販売までバックアップし、国内外でニーズが拡大するぶどうの産地形成につなげる。
日本国内の耕作放棄地(主観ベース)の面積は42.3万haに上り、多くの土地で耕作が行われておらずに放置され、高齢化や人口減少による担い手不足も進み、荒れた耕地が増えている。また、農産物の生産量減少も加速するなど、多くの課題が挙げられている。
2024年11月の農林水産省の試算では、果樹の耕作面積が2030年には2020年と比べて半減の約11万haとなり、約9万haが耕作されなくなる恐れがあることが示された。日本の農産業における喫緊の課題に対し、民間企業の農業参入は、遊休農地・耕作放棄地解消や新たな担い手としての位置づけ、地域の雇用の維持・創出など、地域の活性化が期待される。
日本農業は、東邦ガスの農作物生産事業への参入にあたり、根域制限栽培におけるシャインマスカット生産の立ち上げから営農・オペレーション、販売・輸出までトータルでサポート提供。両社が持つ資源や特徴を生かしながら、持続可能な農業の実現と地域の農業課題解決に向けて連携する。
日本国内のぶどう生産
日本国内のぶどうの栽培面積と収穫量は、1980年ごろをピークに減少傾向が続いているが、高品質な日本産ぶどうの輸出量は台湾、香港、シンガポールなどアジアを中心に増加傾向にある。需要の高まりに対応し継続的に供給するために、生産基盤のさらなる強化が求められている。
日本農業は、「日本の農業で、世界を驚かす」をミッションに、生産から販売までを一気通貫で担い、産業の構造転換を目指し、子会社のジャパンフルーツが2023年から、栃木県宇都宮市で約4.6haの根域制限栽培のぶどう園地を運営。収穫したぶどうは日本農業の販路を通じて、国内外に販売している。また、農業参入支援サービス「ニチノウパック」を提供し、"儲かる農業"の実現を全面的にサポートしている。
東邦ガスは、2021年から農業分野のスタートアップと協業を進め、循環型低炭素農業の実現を目指している。その取り組みのなかで国内・海外市場において堅調なシャインマスカットに注目し、農産物の生産事業に参画。ぶどうの生産から流通、輸出の幅広いアセットを有する日本農業が、東邦ガスの農作物生産事業の規模拡大を支援する。
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