奥能登に賑わいを取り戻す「Present Tree in 能登金蔵」里親を募集2025年5月26日
認定NPO法人環境リレーションズ研究所は5月23日、石川県輪島市町野町にある金蔵地区の復興を支援するため、森づくりと地域振興を結びつける事業「Present Tree(プレゼントツリー)」のスキームを活用した里親募集を始めた。震災からの"復興"の森づくりを、1本の植樹から支援できる。
「Present Tree」は同研究所が20年にわたって継続してきた事業。今回は、金蔵地区の地権者である金蔵共有山林管理会、森林施業に取り組む石川県森林整備協同組合、石川県山林協会との間で石川県の立会いのもと、今後10年間の森林整備協定を締結して里親募集を開始。プレゼントツリーの協定林としては、国内60か所目となる。
これまでに同研究所は、植栽が放棄されたところ、台風や山火事などで森林が消失したところ、里山として保全していくべきところ、水源の森として維持していくべきところなど、それぞれの理由により植樹が必要な場所(国内59か所)で活動を展開してきた。
そのほとんどが、少子高齢化が進む地域にある一方、記念樹を植える里親のほとんどが首都圏を中心とした都市部の人々。記念樹を持つことでその森を訪れ、都市と森との交流がはじまることや、その交流人口増大のための拠点を担い地域を元気にしていくことが「Present Tree」の狙いで、新たな森の付加価値づくりに挑戦している。
石川県輪島市町野町 金蔵地区
今回里親の募集を始めた石川県輪島市町野町 金蔵地区は、日本で初めて世界農業遺産に認定されたエリア。周囲を山々に囲まれた小さな盆地で、美しい棚田と里山に代表される日本の原風景が継承されてきた。「美しい日本の歩きたくなるみち500選」や「にほんの里100選」、「生物多様性保全上重要な里地里山」などにも選定されている。
「Present Tree in 能登金蔵」では、美しい棚田と里山に代表される日本の原風景を維持し、そこに棲む生き物たちを守り続けるため、放置された牧草地跡に地元植生の広葉樹を植え、自然の森に戻していく。都市部の人たちがその樹の里親となり、以後10年間、地元の人たちと交流しながら共に育てることで、金蔵地区に新しい交流人口を創り、地域に賑わいを取り戻し、奥能登の復興を進める。
Present Treeでは、これまでに北海道から九州まで国内59か所、海外2か所で森林再生プロジェクトを進めており、現在までの植栽本数は約42万本におよぶ。様々な理由で森林再生による地域振興が必要とされている地域で都市と中山間とを繋ぐプロジェクトを提供しており、個人、企業問わず、この活動に賛同する人を随時募集する。
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