「水産産地交流会」石川・富山で開催 全国15産地が「持続可能な海」へ協議 パルシステム2025年10月28日
パルシステム生活協同組合連合会は10月15日と16日、「第6回水産産地交流会」を石川県と富山県で開催。水産分野の産直提携産地15団体と関係者が集まり、能登半島地震からの復興の現状と課題を共有するとともに、気候変動による不漁や担い手不足といった共通課題の解決に向け話し合った。

パルシステム「水産産地交流会」の参加者
交流会は、10月15日に産直提携産地のJFいしかわ、16日は富山県のJF魚津を会場に開かれ、産直提携産地やパルシステム連合会役職員など52人が出席した。海外産直産地として、インドネシアから「エコシュリンプ」を供給するオルター・トレード・ジャパン(ATJ)が初めて参加した。
2024年1月の能登半島地震以降、パルシステムは「能登半島地震緊急支援募金」をはじめ、被災した産地の水産物を使用した「産地応援!」商品の開発・利用を通じて、生産者の事業継続を応援してきた。交流会では、全国から集まった産地関係者が、石川県漁協の復興状況について説明を受け、今なお残る課題や、それでも未来へ向かう決意を共有した。
JFいしかわ業務部冷凍課長兼流通課長の酒井祐介氏は「義援金など一時的な支援に止まらず『食べて応援』といち早く行動してくれたパルシステムと取り組めたことは、漁業者にとって非常に心強いと考えている。復興への道のりはまだまだ遠く、できることは限られるが、応援にこたえられるよう頑張ります」と話した。
2日目は、石川県漁協の復興を支える魚津漁協の加工施設(富山フーズネットワーク)を視察。鮮度を保つ「ワンフローズン」を実現する最新の冷凍技術や、国際的な食品安全規格「FSSC22000」を取得した高い衛生管理体制を学んだ。特に、冷凍したぶりを1分間に最大35パック処理できる「回転式パック詰め装置」は、鮮度保持と作業効率の向上を両立する技術として注目を集めた。

回転式パック詰め装置
気候変動による漁獲魚種の変化や担い手不足の課題は、被災地に限らず全国の産地が直面する喫緊の課題。沖縄でサンゴ礁の保全に取り組む恩納村漁協、自社船団で漁獲から加工まで一貫して行うシーボーン昭徳など、現状や課題を各産地で意見交換した。
「お魚食べよう!」アクションで、生産者と消費者がともにつくる未来
日本の漁業・養殖業の生産量は、この約30年で6割以上も減少。パルシステムはこの危機的状況に対し、「お魚食べよう」を合言葉に、日本の豊かな魚食文化や海の環境、地域経済を守るためのアクションを展開している。
今回の交流会は、改めて生産現場の厳しい現状と、それでも未来をあきらめない生産者の情熱を共有する貴重な機会となった。
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