流通:加工食品の原料原産地表示を考える
加工食品の原料原産地表示を考える[5]「だし入りみそ」も原料原産地表示 2013年4月27日
・「調味原材料」の表示はどうなる?
JA全農は「加工食品の原料原産地表示自主基準に関するQ&A」を作成、さまざまな加工食品について具体的な表示の仕方を解説し、全農グループの表示切り替えを促進している。引き続き表示例を解説する。
◆「調味原材料」の表示はどうなる?
加工食品の原料として使用される「エキス類」、「タンパク加水分解物」、「還元水あめ」、「しょうゆ」、「みそ」、「みりん風調味料」などは、調味・味付けのための原材料(調味原材料)であることから、自主基準でも原料原産地表示の対象外としている。
ただし、それ自体を単体の商品として販売する場合は原料原産地表示の対象となる。
したがって、「金山寺みそ」や「大葉みそ」などのみそ加工品や「だし入りみそ」は原料原産地表示をすることになる。「みそ」は調味原材料だが、単体の商品として販売されるからだ。
みそ加工品の製造方法には▽自社工場で製造する場合、▽外部から仕入れた「みそ」にその他の原材料を加えて製造する場合、がある。
自社工場で製造する場合は、一次産品の重量構成比の多い順に1位、2位の原料原産地名を記載する。他の加工食品と同じだ。
一方、外部から仕入れた「みそ」に何らかの原料を加える場合は、「みそ」を調味原材と位置づけ表示対象外にすることもあり得るが、JA全農では可能な限り表示に努めるよう呼びかけている。
また、「大葉みそ」は「エビピラフ」と同じ「冠商品」に該当し、この場合は「大葉」が「冠」だから、重量割合に関わらず原産地表示が必要になる。
そのほか、「だし入りみそ」も原料原産地表示の対象としていることから、同じように「だし入りしょうゆ」や、「ぽん酢しょうゆ」も表示対象となる。
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