夏季における牛の受胎率低下 一因を解明 猛暑は牛にも大きな影響 岡山大学2021年10月21日
岡山大学の学術研究院環境生命科学学域(農)木村康二教授、山本ゆき准教授、同大学院環境生命科学研究科卒業生・酒井駿介博士(現小野薬品工業株式会社研究員)と東京農業大学の研究グループは、牛の夏季の受胎率低下原因の一つが子宮内膜内の免疫機能の異常によるもので、子宮内膜細胞の小胞体ストレス応答によって引き起こされていることを明らかにした。
暑熱環境下の牛子宮内膜における免疫応答変化(模式図)
牛は特に夏季の暑熱ストレスで受胎率が低下しているが、暑熱による夏季の受胎率低下の原因については明らかではなかった。同研究から暑熱ストレスは、子宮内膜細胞での小胞体ストレス応答を介して免疫細胞の誘引を促す物質であるケモカイン分泌に影響をおよぼし、免疫細胞の局在を変化。これによって、分娩後の子宮内膜炎からの回復が遅れる結果、受胎率が低下する可能性が考えられた。
同成果は、牛などの家畜における夏季の受胎率低下を防ぐ技術の開発を通して、畜産経営の安定化・食料の持続的供給に貢献すると期待される。
この研究成果の一部は10月14日、「Journal of Cellular Physiology」にオンライン掲載された。
冬季(左)と夏季の牛子宮内膜に分布するマクロファージ。矢頭がマクロファージを示す。
冬季ではマクロファージは子宮内腔表層付近に分布しているが、夏季では表層近くよりも深部に分布
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