【注意報】さつまいもにサツマイモ基腐病 県本土などで多発のおそれ 鹿児島県2023年6月1日
鹿児島県病害虫防除所は、さつまいもにサツマイモ基腐病が多発するおそれがあるとして、5月26日に令和5年度病害虫発生予察注意報第1号を発令した。
図1:ほ場での排水対策(写真提供:鹿児島県病害虫防除所)
5月18日と22日に実施した定点ほ場調査(118ほ場)において、南薩地域で13ほ場、大隅地域で0ほ場、熊毛地域(種子島)で0ほ場と計13ほ場での発生を確認した。調査時点では、発生ほ場の発病株率は0.2%以下で、「コガネセンガン」などの抵抗性の弱い品種を主体に発生している。
これから梅雨時期に入り、雨水で土壌からの伝染や発病株に形成された胞子が周辺の株へ伝染し発生拡大を招く恐れがあるため、発生の有無にかかわらず早急に対策を講じる必要がある。
表1:基腐病に使用できる主な農薬(5月23日現在の登録内容)
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇定植する場合は、苗消毒(ベンレート水和剤またはベンレートT水和剤20)を必ず採苗当日に行い、消毒液は使用当日に調整したものを使用する(表1)。
〇梅雨時期に入ることから、排水対策を再確認を。ほ場内の明きょを排水路に確実に接続するとともに、排水路の土砂等を取り除き排水機能を確保する。なお、排水路側に枕畝を作った場合は、枕畝の途中に排水溝を設置する(図1)。
〇発病株は今後、雨水により大量の胞子を周辺の株へ飛散させるため、見つけ次第、抜き取ってほ場外へ持ち出す。発病株抜き取り後の補植は行わない。
〇茎葉への1回目の農薬散布は、苗消毒の感染防止効果が低下する定植5週目頃を目安とし、現在の発生の有無にかかわらず、梅雨時期前に防除を行う。また、発生ほ場は発病株の抜き取りと併せて行うと防除効果が高い。
〇農薬の抵抗性の発達を防ぐため、アミスター20フロアブルとトリフミン水和剤は、連続使用せず、銅剤を組み合わせたローテーション散布を行う。また、土壌処理剤にフリントフロアブル25を使用した場合は、同じ系統のアミスター20フロアブルは使用を避ける。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(90)みどりの食料システム戦略 現在の技術で実現可能でしょ(4)2024年4月20日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(7)【防除学習帖】 第246回2024年4月20日
-
土壌診断の基礎知識(16)【今さら聞けない営農情報】第246回2024年4月20日
-
地域複合農業戦略に挑む(2)JA秋田中央会会長 小松忠彦氏【未来視座 JAトップインタビュー】2024年4月19日
-
農基法改正案が衆院を通過 賛成多数で可決2024年4月19日
-
【注意報】さとうきびにメイチュウ類 伊是名島で発生多発のおそれ 沖縄県2024年4月19日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:JA水戸 那珂川低温倉庫(茨城県) 温湿度・穀温 適正化徹底2024年4月19日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ対策を万全に 農業倉庫基金理事長 長瀬仁人氏2024年4月19日
-
食農教育補助教材を市内小学校へ贈呈 JA鶴岡とJA庄内たがわ2024年4月19日
-
【浅野純次・読書の楽しみ】第97回2024年4月19日
-
(380)震災時は5歳【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年4月19日
-
【JA人事】JA道北なよろ(北海道)村上清組合長を再任(4月12日)2024年4月19日
-
地拵え作業を遠隔操作「ラジコン式地拵機」レンタル開始 アクティオ2024年4月19日
-
協同組合のアイデンティティ 再確認 日本文化厚生連24年度事業計画2024年4月19日
-
料理酒「CS-4T」に含まれる成分が代替肉など食品の不快臭を改善 特許取得 白鶴酒造2024年4月19日
-
やきいもの聖地・らぽっぽファームで「GWやきいも工場祭2024」開催2024年4月19日
-
『ニッポンエール』グミシリーズから「広島県産世羅なしグミ」新発売 JA全農2024年4月19日
-
「パルシステムでんき」新規受付を再開 市場の影響を受けにくい再エネ調達力を強化2024年4月19日
-
養分欠乏下で高い生産性 陸稲品種 マダガスカルで「Mavitrika」開発 国際農研2024年4月19日
-
福島県産ブランド豚「麓山高原豚」使用『喜多方ラーメンバーガー』新発売 JAタウン2024年4月19日