小さなトマト「マイクロトム」遺伝子型の比較と高精度全ゲノム解読から品種改良へ2024年7月23日
かずさDNA研究所、筑波大学、大阪公立大学、国際農林水産業研究センターは共同で、小さなトマト「マイクロトム」の全ゲノムを高精度に解読した。
6系統のマイクロトム
マイクロトムは、アメリカで観賞用として開発されたトマトで、非常に小さく、種を播いてから3~4か月で次の世代の種子を取れることから、研究用のモデル品種として使われている。
これまでの研究から、マイクロトムには遺伝的に異なるいくつかの系統があることが分かっていたが、世界に広がった経路や、表現型や遺伝子型の違いについての研究報告はなかったことから、アメリカ、フランス、ブラジルと日本の3つの研究機関から6系統のマイクロトム(写真)を集めて、かずさDNA研究所が維持してきたマイクロトムの全ゲノムを解読。また、6系統の遺伝的な違いや、植物体の形や果実の大きさなどの違いを明らかにした。
さらに、筑波大学が維持してきたマイクロトムの全ゲノムを新たに解読。特に、このゲノム解析には、最新のDNA分析技術を利用したため、従来の技術では読み取ることが難しかったゲノム領域の塩基配列を、ほぼ完全に読み取ることができた。
今回明らかになった高精度なゲノム情報を利用することで、トマトをはじめとする野菜類の新たな品種の育成や遺伝学の研究がより速く進むことが期待される。筑波大学などが開発し、世界初のゲノム編集食品として販売されている高GABA含有トマト「シシリアンルージュ・ハイギャバ」も、マイクロトムの研究成果から生み出されたトマト。
研究成果は6月4日、国際学術雑誌『DNA ResearchとPlant Biotechnology』に掲載。また、7月19日にオンライン公開された。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(159)-食料・農業・農村基本計画(1)-2025年9月13日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(76)【防除学習帖】第315回2025年9月13日
-
農薬の正しい使い方(49)【今さら聞けない営農情報】第315回2025年9月13日
-
【人事異動】JA全中(10月1日付)2025年9月12日
-
【注意報】野菜類、花き類、豆類にハスモンヨトウ 県内全域で多発のおそれ 兵庫県2025年9月12日
-
【注意報】果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 佐賀県2025年9月12日
-
【石破退陣に思う】農政も思い切りやってほしかった 立憲民主党農林漁業再生本部顧問・篠原孝衆議院議員2025年9月12日
-
【石破首相退陣に思う】破られた新しい政治への期待 国民民主党 舟山康江参議院議員2025年9月12日
-
【石破退陣に思う】農政でも「らしさ」出しきれず 衆議院農水委員会委員・やはた愛衆議院議員(れいわ新選組)2025年9月12日
-
ドローン映像解析とロボットトラクタで実証実験 労働時間削減と効率化を確認 JA帯広かわにし2025年9月12日
-
スマート農業の実践と課題を共有 音更町で研修会に150名参加2025年9月12日
-
【地域を診る】個性を生かした地域づくり 長野県栄村・高橋彦芳元村長の実践から学ぶ 京都橘大学学長 岡田知弘氏2025年9月12日
-
(452)「決定疲れ」の中での選択【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年9月12日
-
秋の味覚「やまが和栗」出荷開始 JA鹿本2025年9月12日
-
「令和7年台風第15号」農業経営収入保険の支払い期限を延長 NOSAI全国連2025年9月12日
-
成長軌道の豆乳市場「豆乳の日」前に説明会を実施 日本豆乳協会2025年9月12日
-
スマート農園を社会実装「品川ソーシャルイノベーションアクセラレーター」に採択 OYASAI2025年9月12日
-
ご当地チューハイ「寶CRAFT」<大阪泉北レモン>新発売 宝酒造2025年9月12日
-
「卵フェスin池袋2025」食べ放題チケット最終販売開始 日本たまごかけごはん研究所2025年9月12日
-
「日本酒イベントカレンダー 2025年9月版」発表 日本酒造組合中央会2025年9月12日