製パン性に優れコムギ縞萎縮病に強い小麦新品種「せとのほほえみ」育成 農研機構2024年12月2日
農研機構は、西日本の主要なパン用小麦品種「せときらら」から、子実のタンパク質含有率が高く、製パン性に優れる小麦品種「せとのほほえみ」を育成した。近年西日本でも被害が拡大しているコムギ縞萎縮病に強く、秋播性であるため春先の低温による凍霜害を受けるリスクが低い品種。関東から九州までの広い地域でパン用小麦として栽培できる。
成熟期の「せとのほほえみ」
現在西日本では、パン用小麦品種として「せときらら」や「ミナミノカオリ」が作付けされているが、「せときらら」は子実のタンパク質含有率が低くなりやすく、「ミナミノカオリ」は雨害による品質低下が起こりやすい。いずれも、パン用として必要な品質を安定的に確保するのは難かしい。
また、近年は、西日本ではこれまであまり発生がみられなかった地域へのコムギ縞萎縮病の拡大や暖冬年の春先の低温による幼穂の凍霜害が問題となっている。
新品種「せとのほほえみ」は、子実のタンパク質含有率が「せときらら」より高く、製パン性が優れるとともに、品質低下の原因となる穂発芽耐性も「せときらら」や「ミナミノカオリ」より優れている。秋播性のため春先に幼穂が凍霜害を受けるリスクが少なく、また、コムギ縞萎縮病にも強いため、温暖地東部のような冬の気温がある程度低い地域やコムギ縞萎縮病発生地域にも適応。関東から九州までの広い地域で栽培できる。
主に「せときらら」や「ミナミノカオリ」に置き換えて普及することが見込まれる。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(158)-改正食料・農業・農村基本法(44)-2025年9月6日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(75)【防除学習帖】第314回2025年9月6日
-
農薬の正しい使い方(48)【今さら聞けない営農情報】第314回2025年9月6日
-
【注意報】普通期水稲に紋枯病 県内全域で多発のおそれ 長崎県2025年9月5日
-
「適正な価格」の重要性 消費者に訴える 山野全中会長2025年9月5日
-
米価暴落防ぐ対策を 小泉農相に小松JA秋田中央会会長2025年9月5日
-
(451)空白の10年を作らないために-団塊世代完全引退後の「技術継承」【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年9月5日
-
【統計】令和7年産一番茶の荒茶生産量 鹿児島県が初の全国一位 農水省調査2025年9月5日
-
【統計】大豆生産費(組織法人)10a当たり0.7%増 60kg当たり1.6%増 農水省調査2025年9月5日
-
【統計】大豆生産費(個別)10a当たり0.8%増 60kg当たり10.7%減 農水省調査2025年9月5日
-
【統計】冬キャベツ、冬にんじんの収穫量 前年比2割減 農水省調査2025年9月5日
-
長野県産ナガノパープルのスイーツ「いっちょう」「萬家」全店で提供 JA全農2025年9月5日
-
『畜産酪農サステナビリティアクション2025』発行 JA全農2025年9月5日
-
「国産シャインマスカット」全国のファミリーマートで販売 JA全農2025年9月5日
-
「わたSHIGA輝く国スポ2025」参加の広島県選手団へ清涼飲料水贈呈 JA共済連広島2025年9月5日
-
「いちはら梨」が当たるSNS投稿キャンペーン実施中 千葉県市原市2025年9月5日
-
猛暑対策に高性能遮熱材「Eeeサーモ」無料サンプルも受付 遮熱.com2025年9月5日
-
農機具王とアグリスイッチ 構造再編をチャンスに「週末農業プロジェクト」始動2025年9月5日
-
鳥インフル ハンガリーからの生きた家きん、家きん肉等の一時輸入停止措置を解除 農水省2025年9月5日
-
旬の巨峰を贅沢に「セブンプレミアム ワッフルコーン 巨峰ミルク」新発売2025年9月5日