【注意報】野菜類、花き類、豆類にハスモンヨトウ 県内全域で多発のおそれ 兵庫県2025年9月12日
兵庫県病害虫防除所は、野菜類、花き類、豆類にハスモンヨトウが県内全域で多発のおそれがあるとして、9月11日に令和7年度病害虫発生予察注意報第4号を発表した。
兵庫県病害虫防除所によると、朝来市に設置しているハスモンヨトウ用のフェロモントラップで平年を上回る誘殺が認められており、8月2半旬~9月1半旬の合計誘殺数は703頭と過去8年で最多だった(図)。また、加西市に設置したトラップにおける同期間の合計誘殺数は956頭と過去10年で2番目に多い(図)。
8月下旬に実施した大豆圃場巡回調査では、発生圃場率が50%(6地点/12地点)と多発年だった昨年同時期の33.3%(4地点/12地点)に比べて高かった。また、白変葉(群棲する若齢幼虫による食害:写真1右)も1aあたり1.3か所と昨年(1.1か所)と同程度だった。
気象庁が8月19日に発表した近畿地方の3か月予報によると、9、10月の気温は平年より高く推移すると見込み。同種の活動に好適な条件が続き、幼虫による被害が発生する恐れがある。近年、秋期にも気温が高く推移する傾向にあり、昨年のように9月から10月にかけて本種の発生が収まらず(図)、被害が長期化することが懸念される。
同所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
(1)ハスモンヨトウは広食性で、加害作物は、はくさい、キャベツ等の野菜類から、カーネーション、きく等の花き類、大豆、小豆等の豆類と広範囲におよぶ(写真1、写真2)。
(提供:兵庫県病害虫防除所)
(提供:兵庫県病害虫防除所)
(2)卵は鱗毛で覆われた卵塊で産み付けられ(写真3)、孵化直後の若齢幼虫は集団で加害する(写真1左、写真2右)。卵塊や分散前の若齢幼虫の早期発見に努め、速やかに捕殺する。
(提供:兵庫県病害虫防除所)
(3)成虫の産卵防止対策には防虫ネット(目合4mm以下)、黄色防蛾灯、性フェロモン剤(交信かく乱剤)の利用が有効。
(4)近年、秋冬野菜の育苗期や定植直後の被害が増加傾向。育苗期には粒剤や水和剤の潅注処理による予防的な防除を心がける。予防的防除を実施していても、本圃への定植直後から被害が発生することがあるため、特に注意して観察を。幼虫の発生が認められたら速やかに薬剤散布を行う。
(5)中・老齢幼虫(写真4)には殺虫剤の効果が低くなるので、薬剤防除は若齢幼虫期に行う。薬剤散布を行う場合は農作物病害虫・雑草防除指導指針等を参考に薬剤を選定し、農薬使用基準を守る。
(提供:兵庫県病害虫防除所)
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