ICTで農作業・経営を効率化 アグリンピック2014年12月15日
JAグループとクボタが共催農業魂こめて
JA全農とクボタは、12月10、11日の2日間、埼玉県の羽生水郷公園特設会場で「JA&クボタ アグリンピック2014」を開催した。
今回で11回目の開催となる「アグリンピック」。テーマは「農業魂 新時代を共に歩むクボタアグリソリューション」。広大な羽生水郷公園特設会場には、水稲、麦・大豆、酪農・畜産、育苗・乾燥・調製・精米、野菜(露地・施設)、果樹、KSAS(クボタ・スマート・アグリ・システム)などの各コーナーが設置された。
各コーナーには、クボタの最新主力農業機械160台をはじめ、関連・協力メーカー58社が400点以上の機器・製品を出展。会場には関東圏だけでなく新潟、長野、宮城各県の100JAから2日間で約4000人の生産農家組合員などが来場し、盛況だった。
(写真)
上:江草徹東日本統括部長
下:細野和広副審査役
◆ICT活用に注目
主催者あいさつで、全農生産資材部農業機械課の細野和広副審査役は、「農作業に農業機械は不可欠だが、戦後昭和40年代に水稲の機械化一環作業体系が確立し、以降農機の高性能化、野菜作の機械化も進んできた」とこれまでの推移を語った。
続けて、この会場にKSASのブースが設置されていることに触れ、「近年はICT技術など、情報通信技術を使った農業提案が注目されている。営農技術では、鉄コーティング種子を使った直播の新技術情報も提供させて頂いた。今日はそれぞれの営農業態に合った新情報を持ち帰って頂きたい」と話を締めくくった。
クボタアグリサービス(株)の江草徹東日本統括部長は「アグリンピックは、2004年のアテネ五輪の年にスタートし、今年で11回目の開催となった。会場には全農農業機械課、各県本部、経済連、各県JAの協力を得て、2日間で4000名の農家組合員を動員して頂いた」と経過を説明した。
また「このアグリンピックを、夢のある農業を営んでもらうための提案の場、皆様から情報を頂く共感の場にしたい」と抱負を述べた。
今回の出展コーナーで注目されたのは、KSASコーナーだ。農作業日誌をICT化し、パソコンでほ場、作物、作業情報の閲覧・記録を可能にするシステムだ。電子地図を用いて複数枚のほ場をパソコンで管理することも出来る。
具体的には、誰が、何時、何処に、どのような薬剤・肥料を、どれだけ使ったか、またほ場1枚毎の収量、水分、食味などあらゆる情報を一元管理し、施肥設計や作業管理を効率化するというものだ。
農業経営を「見える化」し、ノウハウを共有することも可能だ。これからの農業の方向性を示しているものと言える。KSASコーナーに掲げられた横断幕に大きく「農業を科学し、創造する」と、描かれているのも印象的だった。
(写真)
上:会場には最新の農機がところ狭しと並べられた
下:KSAS搭載機の展示にも注目
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