トルコギキョウ品種開発で農水大臣賞受賞 サカタのタネと佐瀬農園2019年11月29日
サカタのタネ(横浜市)と佐瀬農園(千葉県東金市)は、日持ちと輸送性に優れたトルコギキョウの品種を開発した功績により、令和元年度(第20回)民間部門農林水産研究開発功績者表彰で農林水産大臣賞と園芸研究功労賞を受賞した。
左は無花粉タイプ八重咲き品種、中央上は無花粉タイプ一重咲き品種「ソロPFピンクピコティー」、同下は変形雌ずいタイプ「アンバーダブルホップ」。右上は正常な雌ずい(左)と変形雌ずい(右)、右下は無花粉タイプ一重咲き品種(左)と従来品種(右)
今回認められた業績は「日持ちと輸送性に優れたトルコギキョウ品種の開発」。両社は共同で、変形雌ずいを持つ多様なトルコギキョウ、また世界初となる雄性不稔を利用した花粉の出ないトルコギキョウを開発した。夏の高温期など日持ちが悪くなる季節でも、切り花を長く楽しめるようになり、トルコギキョウの切り花生産・消費拡大への寄与と、農産物の輸出促進に貢献したことが評価された。
ウェディングブーケなど華やかなフラワーアレンジで人気のトルコギキョウの種子は、同社が世界シェアの約70%を占める。1970年代に開発を始め、1981年に世界初のF1トルコギキョウを開発するなど多くの画期的な品種を開発してきた。
花は一般的に、雌しべの先に花粉が付着すると老化が進んで観賞期間が減るが、佐瀬氏との共同開発によって生まれた変形雌ずいの「アンバーダブル」シリーズなど、同社が開発した無花粉タイプの八重咲き品種や、無花粉タイプ一重咲きの「ソロ」シリーズは、いずれも花が受粉しにくい構造で花持ちに優れ、長時間の輸送にも耐える。
同表彰は平成12年度から始まり、農林水産省と(公社)農林水産・食品産業技術振興協会が、農林水産業その他関連産業に関する研究開発のうち、民間が主体となっているものについて、顕著な功績・功労のあった個人または団体を対象に表彰している。

左から表彰を受けたサカタのタネ掛川総合研究センター主任研究員の堀内慎吾氏、同三郷試験場主任研究員の森一俊氏、佐瀬農園代表の佐瀬昇氏、サカタのタネ三郷試験場研究員の西尾章氏
重要な記事
最新の記事
-
【特殊報】果樹などにチュウゴクアミガサハゴロモ 県内で初めて確認 兵庫県2025年12月16日 -
【特殊報】トマト青かび病 県内で初めて確認 栃木県2025年12月16日 -
【プレミアムトーク・人生一路】佐久総合病院名誉院長 夏川周介氏(中)農村医療と経営は両輪(1)2025年12月16日 -
【プレミアムトーク・人生一路】佐久総合病院名誉院長 夏川周介氏(中)農村医療と経営は両輪(2)2025年12月16日 -
全中 新会長推薦者に神農佳人氏2025年12月16日 -
ひこばえと外国産米は主食用供給量に加えられるのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年12月16日 -
米トレサ法で初の勧告措置 「博多天ぷら たかお」が米産地を不適正表示2025年12月16日 -
鳥インフルエンザ 兵庫県で国内7例目を確認2025年12月16日 -
「第3回高校生とつながる!つなげる! ジーニアス農業遺産ふーどコンテスト」受賞アイデア決定 農水省2025年12月16日 -
「NHK歳末たすけあい」へ150万円を寄付 JA全農2025年12月16日 -
米の流通に関する有識者懇話会 第3回「 研究者・情報発信者に聴く」開催 JA全農2025年12月16日 -
【浅野純次・読書の楽しみ】第116回2025年12月16日 -
北海道農業の魅力を伝える特別授業「ホクレン・ハイスクール・キャラバン」開催2025年12月16日 -
全自動野菜移植機「PVZ100」を新発売 スイートコーンとキャベツに対応 井関農機2025年12月16日 -
Eco-LAB公式サイトに新コンテンツ開設 第一弾は「バイオスティミュラントの歴史と各国の動き」 AGRI SMILE2025年12月16日 -
国内草刈り市場向けに新製品 欧州向けはモデルチェンジ 井関農機2025年12月16日 -
農機の生産性向上で新製品や実証実験 「ザルビオ」マップと連携 井関農機とJA全農2025年12月16日 -
農家経営支援システムについて学ぶ JA熊本中央会2025年12月16日 -
7才の交通安全プロジェクト 全国の小学校に横断旗を寄贈 こくみん共済coop2025年12月16日 -
北海道上川町と未来共創パートナーシップ協定を締結 東洋ライス2025年12月16日


































