時間・労力・ガソリン代を削減して効率の良い狩猟を提案 refactory2022年3月9日
鳥獣被害対策ソリューションを提供するrefactoryは、NTT ドコモ、窓飛と提携し、現場に赴かなくても罠の作動を検知でき、時間・労力・ガソリン代を削減して効率の良い狩猟を提案する。
イノシシやシカなど野生鳥獣を捕獲には、箱罠やくくり罠が使われるが、小まめな見回りが必要で、時間や労力、移動のための燃費などのコストも大きな負担。また、日が暮れるのが早い冬場など暗い中での見回りとなる場合もあり、作業効率や安全性が低下してしまう。
同社は、こうした負担を軽減するため、現場に赴かなくても罠の作動を検知できるソリューションを提供することで、サービスを拡張。現場に行かなくても罠の作動を検知できるツールとしては、「A:発信機と受信機を用意し、非インターネットで通信するタイプ」と「B:インターネット通信を使用するタイプ」がある。
Aの「発信機と受信機を用意し、非インターネットで通信するタイプ」は、罠を設置する際に、その付近の樹木等に発信機もあわせて設置。罠が作動すると発信機から受信機へ無線で信号が飛び、受信機でそれを検知する。
罠と発信機はマグネットなどで連結されており、捕獲によって連結が外れると発信が開始されるタイプが一般的。慣れない場合は連結に時間を要するが、受信機が反応したからといって必ずしも獲物がかかっているわけではなく、雨風など別の要因で連結が外れる場合もある。
発信機と受信機の間で通信できる最大距離は1~数キロ程度で、遮蔽物等の状況に応じて前後する。木などの遮蔽物が多かったり谷合いなどの場合は通信可能距離はより短くなり、遮蔽物が少なく平地の場合はより長い距離で通信できる。
一方、Bの「インターネット通信を使用するタイプ」は、発信機を罠と一緒に設置。罠の作動を発信機が検知すると、インターネットのネットワークを通じて、スマートフォンやパソコンに通知(メール・LINE等)が届く仕組み。
発信機はネットワークのサービスエリア内であれば、どこでも使えるが、事前に設置する場所がネットワークエリア内かどうか確認しなければならない。例えばdocomoのネットワークに適合した発信機はdocomoのネットワークエリア内であれば使えるが、他のネットワークでは使えない。
長所としては、Aのタイプよりも多くの情報を手元のスマートフォン等で確認できる点。スマートフォンとインターネットが繋がっていれば、どこでも通知を受けられるため、職場にいながらスマートフォンで罠の作動を検知できる。また、センサーの動作履歴と場所や写真を紐づけて狩猟記録を残したり、GPSによって罠の設置場所を地図上で統計をとったりすることができるものもある。
Aのタイプは、受信機と発信機が通信できない距離まで一旦離れてしまうと、通信できる範囲に再度近づいてから改めて発信機からの信号を探す手間が出てしまう。また、受信機と発信機が通信できる距離にあっても、受信機を見る人が不在の場合などは確認が難しくなる。
Bのタイプは、いつも持ち歩くスマートフォン等で通知を受けることができるため、移動範囲が広い人向き。また、手負いの獲物を長時間放置するリスクを避け、早い止め刺しにつなげることも期待できる。
同社は、NTTドコモと提携し、法人と自治体向けサービスとして「Kagatta」を提供。docomo回線が繋がる場所で使用でき、初期費用、運用費用ともに比較的低コストで、GPS機能を活用できる。また、京セラコミュニケーションシステムが電気通信事業者としてサービスを展開するSigfox(シグフォックス)のネットワークを利用する月額利用料金不要の「アイホスエコ」を提供している。
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