特定外来生物「ツルヒヨドリ」駆除「温水除草システム」による実施実験 ケルヒャー2024年5月8日
ケルヒャー ジャパンは、世界遺産の奄美大島と日本の名水百選の垣花樋川(沖縄)において、自社の「温水除草システム®」による特定外来生物「ツルヒヨドリ」の駆除試験に協力した。
温水処理の様子(沖縄県南城市)
環境省が指定する特定外来生物の「ツルヒヨドリ」は、熱帯地域を原産地とするツル性の植物で、1年間で25メートル四方に広がるほど猛烈な勢いで繁殖し、在来生態系、農作物にも大きな被害を及ぼす。日本では1984年から現在まで、沖縄本島、石垣島、西表島、与那国島、奄美大島でツルヒヨドリの侵入が確認され、根絶に向けて地域全体で継続的な対応が求められている。
ツルヒヨドリの効果的な駆除手法として行われた、ケルヒャーの温水除草システムによる実証実験は3月12日、環境省奄美野生生物保護センターと奄美大島自然保護協議会(奄美大島5市町村)の主催で「物理的な抜き取りが困難な環境においてのツルヒヨドリ駆除手法の検証」を鹿児島県大島郡瀬戸内町で実施。また、3月26日と4月下旬に、琉球コーヒーエナジーと琉球大学農学部により「百名珈琲プロジェクト用の農地に生殖しているツルヒヨドリ駆除手法の検証」が沖縄県南城市で行われた。自然が豊かな奄美大島や沖縄本島における、薬品を使わない「ケルヒャーの温水除草システム®」は、環境への影響や健康リスクも低く、持続可能な駆除手法として成果が期待できると確認された。
エンジン式温水高圧洗浄機HDS 1000 DE WEED(左)、除草ノズル(右上)、除草ノズル(右下)
温水除草は、100℃近い高温水を雑草に散布することで、雑草の根のタンパク質構造を変異させ、根から枯らす方法。薬品(除草剤、農薬)を使用しないため、人体や農作物、家畜に与える影響もなく、安全で環境に優しい除草作業を実現する。ケルヒャーは、温水除草に最適な一定の温度を維持する機能がある温水高圧洗浄機に、専用ノズルと組み合わせることで、「温水除草システム® 」を開発し、2022年に商標を取得。同システムには、最高98℃の高温水を継続的に安定供給できるボイラーや、場所にあわせて均一な高温水を効率よく散布できる除草ノズルなど、様々な独自技術が活用されている。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(140)-改正食料・農業・農村基本法(26)-2025年5月3日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(57)【防除学習帖】第296回2025年5月3日
-
農薬の正しい使い方(30)【今さら聞けない営農情報】第296回2025年5月3日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】「盗人に追い銭」「鴨葱」外交の生贄にしてはならぬ農産物2025年5月2日
-
【2025国際協同組合年】情報を共有 協同の力で国際協力 連続シンポスタート2025年5月2日
-
イネカメムシが越冬 埼玉、群馬、栃木で確認 被害多発の恐れ2025年5月2日
-
九州和牛をシンガポール人に人気のお土産に 福岡空港で検疫代行サービスを開始 福岡ソノリク2025年5月2日
-
就労継続支援B型事業所を開設し農福連携に挑戦 有機農家とも業務提携 ハピネス2025年5月2日
-
宮崎ガス「カーボン・オフセット都市ガス」 を県庁などに供給開始 農林中金が媒介2025年5月2日
-
5月29日から「丸の内 日本ワインWeeks2025」開催 "日本ワイン"を学び、楽しむ3週間 三菱地所2025年5月2日
-
協同心の泉 大切に 創立記念式典 家の光協会2025年5月2日
-
【スマート農業の風】(14)スマート農業のハードルを下げる2025年5月2日
-
(433)「エルダースピーク」実体験【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年5月2日
-
約1cm程度の害虫を強力捕獲「吊るしてGET虫ミニ強力タイプ」新発売 平城商事2025年5月2日
-
農中情報システム 自社の導入・活用のノウハウを活かし「Box」通じたDX支援開始2025年5月2日
-
洗車を楽しく「CRUZARD」洗車仕様ホースリールとノズルを発売 コメリ2025年5月2日
-
戦後80年の国際協同組合年 世代超え「戦争と平和」考える パルシステム神奈川2025年5月2日
-
生協の「地域見守り協定」締結数 全市区町村数の75%超の1308市区町村に到達2025年5月2日
-
ムコ多糖症ニホンザルの臨床徴候改善に成功 組換えカイコと糖鎖改変技術による新型酵素2025年5月2日
-
エフピコ×Aコープ「エコトレー」など積極使用で「ストアtoストア」協働を拡大2025年5月2日