「春告げやさい」で被災地の農業を振興2014年3月26日
JA全農はキリン(株)の展開する「復興支援 キリン絆プロジェクト」と連携し、被災地の農業振興に取り組んでいるが、その一環として3月22日に宮城県南三陸町の南三陸ホテル観洋で、「春告げやさい関連商品試食会」を開催した。
JA南三陸がブランド化をすすめている「春告げやさい」は、東日本大震災で生産額が5分の1に減少する甚大な被害を受けた。これを再興するためにJA南三陸とJA全農がパイプハウスを設置して農家にリースするなど営農再開を支援。商品開発では、キリンの震災復興プログラム「キリン絆プロジェクト」の支援により開発を進めてきている。
その成果の第一弾として。地元の農産物と水産物を使った「南三陸キラキラ春告げ丼」(=写真右上)などの販売披露会としてこの試食会が開催された。
この「南三陸キラキラ春告げ丼」は、南三陸さんさん商店街の飲食店などと共同開発した新たな名物で、4月30日までの間、町内11店舗(店ごとにオリジナルの丼になっている)で提供されている。 会場では、このほかにも水産会社と共同開発した「春告げ天」や、洋菓子店と共同開発した気仙沼イチゴを春告げやさいのペーストを練り込んだ生地で包み込んだ「春告げロール」なども披露された。
主催者であるJA南三陸の高橋正組合長はあいさつの中で、「大震災が起こり、瓦礫が農地に広がるのを見て復興をあきらめかけたが、日本全国、世界中から温かい支援をいただき、JAが先頭に立って地域の農業を復興させるために農家の生産意欲をあげようとした。若手農家と話したら『これからもやります』という意思をしめしてくれた。その声を全農宮城県本部に届け支援を要請した。また、キリンからは第一ステージで農機支援、第二ステージで春告げやさいへの支援を賜り感謝している」。 そして生産者の努力もあり、小売店から好評を得ていると語ったあと、「春告げでつくる新しい地域振興をめざす。これから農地の復旧が本番を迎えても農家が作付けする気になるようにJAが支援する姿を見せる」と決意を語った。
※「キリン絆プロジェクト」とは、キリングループが平成23年度から3年間で約60億円を拠出する東日本大震災からの復興支援プログラム。平成24年度はJAグループと連携して東北3県の被災農家・JAに376台、5億円相当の中古農業機械を提供した。また、今年度は「第ニステージ」と位置づけ、「地域ブランド育成・6次産業化」をテーマにJAグループが主体となり9JA16案件を提案し、全て承認され、合計4億円の支援を受け、地域農業の復興を牽引している。
(写真中)
地域農業振興をけん引する「春告げやさい」
(写真下)
あいさつするJA南三陸の高橋組合長
(関連記事)
・地元木材で新しい経済循環づくり パルシステム(2013.11.27)
・キリン絆プロジェクト 宮城県5JAを支援(2013.10.17)
・JAおおふなとに農機を贈呈 キリンの復興応援プロジェクト(2012.12.20)
・農機を贈り復興を応援 キリングループが7月6日にJA新いわてで (2012.06.28)
・宮城・七ヶ浜の農業再開へ向けて キリンビールが農機15台提供 (2012.05.18)
重要な記事
最新の記事
-
【第46回農協人文化賞】地域包括医療を推進 厚生事業部門部門・長野県厚生連佐久総合病院名誉院長 夏川周介氏2025年7月15日
-
【特殊報】ナシにフタモンマダラメイガ 県内で初めて確認 島根県2025年7月15日
-
【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 島根県内全域で多発のおそれ2025年7月15日
-
【注意報】野菜類、花き類、ダイズにオオタバコガ 滋賀県内全域で多発のおそれ2025年7月15日
-
【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 栃木県全域で多発のおそれ2025年7月15日
-
米価 7週連続で低下 5kg3602円2025年7月15日
-
農業法人 米販売先 農協系統がメインは23% 日本農業法人協会2025年7月15日
-
2025年産米 前年比56万t増の見込み 意向調査概要2025年7月15日
-
テキサス洪水被害は対岸の火事か 公務員削減が安全・安心を脅かす 農林水産行政にも影響2025年7月15日
-
コメ増産政策に転換で加工用米制度も見直しが急務【熊野孝文・米マーケット情報】2025年7月15日
-
青森米パックご飯ご愛顧感謝キャンペーン 抽選で200人にQUOカード JA全農あおもり2025年7月15日
-
農機担当者向け「コンプライアンス研修会」を初開催 JA全農やまなし2025年7月15日
-
農機フェア2025を開催 2日間で5309人が来場 富山県JAグループ2025年7月15日
-
GREEN×EXPO2027 特別仕様ナンバープレート交付記念セレモニー開く 横浜市2025年7月15日
-
「幻の卵屋さん」アリオ北砂で5年ぶり出店 日本たまごかけごはん研究所2025年7月15日
-
子ども向け農業体験プログラム「KUBOTA AGRI FRONTの夏休み2025」開催 クボタ2025年7月15日
-
香春町と包括連携協定締結 東洋ライス2025年7月15日
-
官民連携 南相馬市みらい農業学校生へ農業経営相談機能等を提供 AgriweB2025年7月15日
-
鳥インフル 米ワシントン州などからの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年7月15日
-
鳥インフル ブラジルからの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年7月15日