魅力ある地域を興す女性たち(JA総研 研究叢書10)

- 著者
- 小川理恵
- 発行所
- 農山漁村文化協会
- 発行日
- 2014年3月25日
- 定価
- 2600円+税
- 電話
- 03-3585-1141
- 評者
- 堀田亜里子 / JA全中女性組織対策室
安倍内閣は女性の活躍促進をうたっているが、その言葉の裏には、少子高齢化による労働力不足を補い、あわせて、主婦の無償労働を、有償のサービスに置き換えていくことなどで経済の循環をはかろうという考えが透けて見え、胡散臭さを感じる女性も少なくないはず。男性の働き方も含め、社会全体のシステムを見直すとともに、男女の差を相互に認めあえなければ、男女共同参画は進まない。
暮らし密着で知恵を蓄え
したたかに、パワフルに
一方、農業・農村の男女共同参画について政府は、農業委員や女性理事等の登用数で進捗ぐあいをはかっており、その点では、参画はすすんでいるとは言い難い。しかし、本書では、くらしに密着した加工や直売、たすけあいなどの分野で蓄積した知恵を、したたかにビジネスに転換し、活躍する女性の姿が生き生き紹介されおり、そのパワーに圧倒される。心理学者による男女差を分析したコラムも織り交ぜながら、筆者独自の視点でその成功要因を分析している。いわゆる硬いジェンダー論ではないし、単なる事例本とも異なる。過去の女性参画に関する資料についても時系列に丁寧にまとめられており、これまでの女性参画の歴史を振り返る上でも、たいへん参考になる。
最後の章では、女性の特質を端的にまとめており、女性を活用したいと思っている男性には気づきを、女性には共感を与える書である。
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