【コラム・統一地方選挙にひとこと】投票こそ足腰強める策2015年4月21日
行財政の効率化を目指した市町村、平成の大合併から10年が経過した。
人口の推移で見る限り合併した市は、その後発展ではなく衰退の一途を歩んでいるような気がする。
消滅可能都市といわれる市も多く含まれる。人口減少とともに、若者の東京圏一極集中がすすんで、どの地方も年々疲弊してきているようにみえる。IターンUターンの地方回帰の現象もあるが、ニュースになるぐらいだから少ない数だと思う。新潟県のS市は10市町村が合併して1市になったが、町や村役場は閉鎖又は支所や駐在所、サービスステーションとして縮小された。周辺の商店街、特に飲食店街の賑わいがなくなった。建物だけが残って職員がいなくなり、辺りは閑散。市議会議員の数も減った、議員歳費の節約の反面、支持者を集めて懇談する小さな報告会が盛り上がらない。
議員ひとりのカバーする地域の範囲が広すぎて支援者と酒を酌み交わすスキンシップ交流ができない。有線テレビで市議会の模様は映るが、利害関係者だけが議会テレビ中継を見ている感じだ。統合した市役所の中心市街地は発展するはずだと期待したのに、10年経っても周辺商店街に人が集まらない。財政効率の追求が地域の人間関係を薄め、民主主義が危ぶまれる。地方交付金を当てにする市行政では中央の言うがままの政治になってしまう。農業と観光と年金収入で成り立つ市政なのに、立候補する有力候補に農業者や観光業者も見当たらない。批判勢力の共産党が議席を失った県議会は、議案の提出数がうんと少なくなった例があるという。
市民不在のオール与党。地方が弱くなることは人間に例えれば足腰が弱り、やがて全体が滅びる。市民の関心を集める政策を掲げれば投票率は上がるはず。地方選挙は大切だと思う。
重要な記事
最新の記事
-
【JA全農の若い力】家畜衛生研究所(1)養豚農家に寄り添い疾病を防ぐ クリニック北日本分室 菅沼彰大さん2025年9月16日
-
【石破首相退陣に思う】戦後80年の歴史認識 最後に示せ 社民党党首 福島みずほ参議院議員2025年9月16日
-
【今川直人・農協の核心】全中再興(6)2025年9月16日
-
国のプロパガンダで新米のスポット取引価格が反落?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年9月16日
-
准組合員問題にどう向き合うか 11月15日に農協研究会開催 参加者を募集2025年9月16日
-
ファミリーマートと共同開発「メイトー×ニッポンエール 大分産和梨」新発売 JA全農2025年9月16日
-
「JA共済アプリ」が国際的デザイン賞「Red Dot Design Award2025」受賞 国内の共済団体・保険会社として初 JA共済連2025年9月16日
-
秋元真夏の「ゆるふわたいむ」北海道訓子府町で じゃがいもの新品種「ゆめいころ」を収穫 JAタウン2025年9月16日
-
山形県産「シャインマスカット」品評会出品商品を数量限定で予約販売 JAタウン2025年9月16日
-
公式キャラ「トゥンクトゥンク」が大阪万博「ミャクミャク」と初コラボ商品 国際園芸博覧会協会2025年9月16日
-
世界初 土壌団粒単位の微生物シングルセルゲノム解析に成功 農研機構2025年9月16日
-
「令和7年8月6日からの低気圧と前線による大雨に伴う災害」農業経営収入保険の支払い期限を延長(適用地域追加)NOSAI全国連2025年9月16日
-
農薬出荷数量は1.3%増、農薬出荷金額は3.8%増 2025年農薬年度7月末出荷実績 クロップライフジャパン2025年9月16日
-
林業の人手不足と腰痛課題解消へ 香川西部森林組合がアシストスーツを導入 イノフィス2025年9月16日
-
農業支援でネイチャーポジティブ サステナブルの成長領域を学ぶウェビナー開催2025年9月16日
-
生活協同組合ユーコープの宅配で無印良品の商品を供給開始 良品計画2025年9月16日
-
九州・沖縄の酪農の魅力を体感「らくのうマルシェ2025」博多で開催2025年9月16日
-
「アフガニスタン地震緊急支援募金」全店舗と宅配サービスで実施 コープデリ2025年9月16日
-
小学生がトラクタ遠隔操縦を体験 北大と共同でスマート農業体験イベント開催へ クボタ2025年9月16日
-
不在時のオートロックも玄関前まで配達「スマート置き配」開始 パルシステム千葉2025年9月16日