「解散の万歳はお手上げのボーズ」【原田 康・目明き千人】2021年10月30日
国会の解散の時にはいつも議員全員が万歳三唱をするのが恒例となっているが、今回の万歳三唱は議員の皆さんの心象をよく表していた。
万歳は、広辞苑によれば多くの使い方があるが要約をすれば、いつまでも栄えること、祝福の意を表すことから万歳を三唱する。これが転じて お手上げの状態、失敗をしてどうにもならない状態になった振りをすること とある。今回は祝福のための万歳三唱ではないことはハッキリしているが議員諸氏にしてみればやけくそとお手上げのポーズではなかったか。
岸田政権になって10月8日に政権表明、17日に解散、31日に投票、コロナで選挙運動も大幅な制約を受けるということで当該の国会議員の皆さんがやけくそのお手上げとなるのは当然である。
解散のキャッチフレーズにもいろいろある。吉田内閣の「バカヤロー解散」(1953年)、小泉政権の「郵政解散」(2005年)、野田政権の「近いうち解散」(2012年)、安倍政権の「アベノミクス解散」(2014年)等。 今回は、このコラムの原稿を書いている時点ではキャッチフレーズの候補がたくさん出てはいるがまだ決まっていない。
岸田首相は「未来選択選挙」、安倍元首相は「コロナ脱却V回復解散」を主張。野党は「政権交代解散」、「一強政治終焉解散」、「自己都合解散」、「コロナ過解散」等いろいろと出ているが解散後の与党や野党の慌てぶりを見ると「ご都合解散」、「奇襲作戦解散」というのが当たっているのではないか。
岸田首相の所信表明は向こう受けをする項目はたくさん並べ政策の解説をしていたが農林水産業については、高付加価値化、輸出力の強化、多面的な機能の維持、コメの需給の安定化の4項目を並べただけで内容、対策については何も触れられていない。
農家の皆さんは このところの天候の不順による作柄の不安定、コロナによる需要量の変化等農家の生産性を上げる努力だけでは対処の出来ない条件が重なる中で懸命の努力をされている。 地に足の着いた政治が何より必要な時代である。
(原田 康)
重要な記事
最新の記事
-
【地域を診る】地域の未来をつくる投資とは 公共性のチェック必要 京都橘大学教授 岡田知弘氏2025年2月19日
-
農林中金 奥理事長退任へ2025年2月19日
-
稲作農業が継続できる道【小松泰信・地方の眼力】2025年2月19日
-
荒茶の生産量 鹿児島がトップに 2024年産2025年2月19日
-
卓球アジアカップ出場の日本代表選手を「ニッポンの食」でサポート JA全農2025年2月19日
-
香港向け家きん由来製品 愛媛県、鹿児島、宮崎県からの輸出再開 農水省2025年2月19日
-
FC岐阜との協業でぎふの米の食育授業とサッカー教室 ぎふの米ブランド委員会(1)2025年2月19日
-
FC岐阜との協業でぎふの米の食育授業とサッカー教室 ぎふの米ブランド委員会(2)2025年2月19日
-
デジタル資産問題【消費者の目・花ちゃん】2025年2月19日
-
トラクタ体験乗車など「Farm Love with ファーマーズ&キッズフェスタ2025」に出展 井関農機2025年2月19日
-
野菜本来の味を生かした「国産野菜100%の野菜ジュース」3種を新発売 無印良品2025年2月19日
-
土壌データ見える化を手軽に「らくらく実りくんスマホ版」新発売 横山商会2025年2月19日
-
水田の中干し期間延長 J-クレジット創出方法を学ぶ勉強会開催 Green Carbon2025年2月19日
-
旬の味覚「長崎いちご」発信 特別展示「FOOD DESTINATION PORT」開催 長崎県2025年2月19日
-
掛川牛、青島みかんなどご当地グルメ大集合「春の静岡フェア」開催 クイーンズ伊勢丹2025年2月19日
-
6月12日を「ヘルシーソイラテの日」に制定 日本豆乳協会2025年2月19日
-
「第4回フードテックジャパン大阪」に出展 光選別機3機種で選別実演 サタケ2025年2月19日
-
鳥インフル アルゼンチンからの家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年2月19日
-
融資により19.8億円を資金調達 累計調達額は85.8億円に 日本農業2025年2月19日
-
土に還る生分解性樹脂の黒マルチフィルム「Nature master」正式販売開始 昭光通商2025年2月19日