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あの肥をくむのはだれだ【小松泰信・地方の眼力】2021年11月17日

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農民作家・山下惣一(やました・そういち)氏は、中学生の頃、「肥えくみ」を手伝わされた。「立ち上る悪臭たるや…。何度も気絶しましたね」「いやあ、これはつらかった。(中略)毎日考え、毎日泣いて。本当に自殺を考えました」。そして「そんな肥くみ。全ての人に一生に1回は体験してほしいですね。間違いなく世界観、人生観が変わります。それにしてもこの国には、ぜひとも肥くみをさせたい人間がいっぱい、いますね」と語る。(聞き書き「振り返れば未来」、西日本新聞11月12日付)

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瀬戸内寂聴氏の「祈り」を伝えぬNHK 

11月9日、作家で僧侶の瀬戸内寂聴(せとうち・じゃくちょう)氏が心不全で死去。99歳。

その死を多くのメディアが伝えたが、公共放送機関であるNHKの取り上げ方には異議あり。午後9時から始まったニュースウォッチ9は、トップに据え7分弱ほどで氏の生涯や業績などを紹介した。そのほとんどは、小説家としての姿と、出家してからの聴衆を魅了した各地での法話にまつわるエピソードであった。

当コラム、氏の小説は一冊も読んでいない。しかし氏の社会問題への積極的な関わりに共感するところは多かった。

主なものとして、「徳島ラジオ商殺し事件」の支援活動、91年「湾岸戦争の即時停戦祈願の断食行とイラク訪問」、95年「阪神・淡路大震災の被災地訪問」、2001年「9.11米へのテロを受けての断食行」、03年「イラク武力攻撃反対の意見広告」、11年「東日本大震災の被災地訪問」、12年「脱原発を求めるハンストへの参加」、15年「国会前での安保法制反対スピーチ」があげられる。

にもかかわらず、NHKが伝えたのは東日本大震災関連のものだけ。

「愛した、書いた、祈った」を、墓石に刻む言葉として瀬戸内氏自らが記していた。晩年、数多の社会問題に心を痛め、懸命に「祈った」ことを軽く扱った報道姿勢からは、「公共放送」の責務とそれを担う者たちの矜持(きょうじ)も、そして何より瀬戸内寂聴氏への敬意の念が感じられない。どこまで墜ちれば気が済むのか。

小学生が石木ダムの水没予定地を見学 歴史と自然まなぶ

この見出しの記事はほぼ1年前のもの(朝日新聞DIGITAL 2020年11月14日 9時30分)。全文を掲載する。なお、記事では実名の教諭名をイニシャルで表す。

「長崎県川棚町に計画中の石木ダムの水没予定地を11日、長崎市の小学生約80人が社会科見学で訪れた。ダム予定地を含む一帯には太平洋戦争中、町の海岸部にあった魚雷工場が疎開したことで各所に遺構が残る。平和学習、人権教育のほか、コンクリート護岸のほとんどない川が流れる集落での自然観察の三つを兼ねて行った。

13世帯約50人がいまも暮らす水没予定地の川原(こうばる)集落を訪れたのは長崎市立矢上小学校の6年生。住民の日常を撮った映画を事前に見て準備をしてきた。

引率したN教諭はショベルカーが動き回る近くの林道で子どもたちに目を閉じさせ、『感じたことを書き留めて』と語った。数分後、『この山の裏手の、もっと大きな音がする場所で住民の皆さんが毎日座り込みをしています。その気持ちを少しでも想像して』と続けた。

魚雷工場の遺構では、子どもたちは触れたりスケッチしたりした後、3班に分かれて住民の話を聴いた。集落の総代炭谷猛(すみや・たけし)さん(70)は戦時中、亡母が貨車で川棚に運ばれてきた原爆の被爆者を、看護師でもないのに手当てをしたこと、国に土地を取られたのは魚雷工場の移転とダムで2度目であることを語った。

子どもたちからの『ダム工事がなければどんな生活をしたかった?』との問いに、『休みの日に近くに登山し、ゆっくり田んぼをつくり、日本じゅう回ってみたかった』と語った」

素晴らしい社会科見学を企画し実践された教師と素直な子どもたち、という感想しか浮かばないが、そうは思わぬヒトもいる。

教諭に文書訓告処分!?

西日本新聞(11月10日付長崎北版)は、長崎市教委から今年7月に、「保護者の承諾や校長への確認を得ないまま感想文を校外に提供し、校長が求めた『供述書』の提出書を拒んだことを理由に文書訓告処分」を受けた、この社会科見学を実施したN教諭が、 市公平委員会に処分の取り消しを求める審査請求を行ったことを報じている。

9日に会見した教諭と代理人弁護士は「感想文は個人が特定されないよう配慮した上、これまで修学旅行や平和学習でも保護者の承諾や校長への確認がないまま相手に送ったが問題になったことはなかった」と主張した。

「児童の個人情報を口実に行政が教育内容に介入すべきではない」とは教諭。

「石木ダムを取り扱ったことによる報復的処分」とは代理人弁護士。

「審査中のためコメントを差し控える」とは市教委の回答。

忖度(そんたく)にまみれ、萎縮した教育の現場から、のびのびと生きる力をみなぎらせた子どもは育たない。

この人にくんでもらいます

おアマリにあずかって、めでたく自民党のナンバー2である幹事長となった茂木敏充(もてぎ・としみつ)氏。偉そうにしているから生理的に嫌いだったが、この目に狂いがないことをFRIDAY(11月26日号)が証明している。

証拠書類は茂木氏が経済産業大臣だった時、同省の官僚が作成した氏のトリセツ(取扱説明書)。お人柄を表しているところを、ほんのさわり程度でおつなぎする。興味と関心のある方はお買い求めを。

・何よりもまずタバコ。タバコが吸えるか吸えないかで大臣の機嫌が大きく変わる。タバコとライターは、秘書官、警護官、(黒消し)主任が常にすぐに出せるように持ち歩いている。ありとあらゆる場所で吸える環境を最大限整えることが必要。

・大臣は疲れがたまってきた時に顔を拭く、また鼻をかみたい時におしぼりが求められる。(暖かいものか冷たいものかは、その時の大臣の気分次第)

・最近の出張では、マッサージを常に求められるため、訪問先でマッサージが受けられるよう、マッサージ師(可能な限り女性マッサージ師)の派遣可能性、時間と料金、キャンセルポリシー等を事前に確認しておく必要がある。

まずは笑うしかない。そして怒りを込めて長嘆息(ちょうたんそく)。悲しいかな、官僚は公僕ではなく下僕と化している。

肥えくみ候補者はたくさんいるが、今日のところは、この人に決定!

「地方の眼力」なめんなよ

本コラムの記事一覧は下記リンクよりご覧下さい。

小松泰信氏のコラム【地方の眼力】

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