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虚構の自民圧勝【森島 賢・正義派の農政論】2026年2月16日

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●社会主義は消えない
 こんどの衆院選の自民の圧勝は、虚構である。その正体を暴くのが、本稿の主題である。それに続けて、その後に何を政治に求めるべきか、を述べてみたい。それは、新しい社会主義の新党の出現である。
 「新しい」としたのは、古い社会主義ではない、という意味である。新しい社会主義社会を実現することを綱領にした政党を創れ、という主張をしたい。それは、選挙互助会と揶揄されてもいい。選挙は勝たねばならぬ。勝つためには、公序良俗に反しないかぎり何でもアリだ。
 いま、日本は資本主義を基本にした社会だが、多くの国民が満足していない。格差が蔓延しているからである。その原因は、社会の基礎に資本主義を置いているからである。
 社会主義と資本主義の違いはどこにあるか。社会主義は、社会の基礎になる経済を、社会の全体で支配している社会である。資本主義は、それを資本家が支配している社会である。
 先週の衆院選の結果をみると、資本主義政党である自民の議席獲得数は、全体の3分の2を超えた。たしかに、歴史的な圧勝である。その一方で、社会主義的な政党は軒並み議席を減らした。
 この結果は、国民の3分の2以上の人たちが、資本主義を肯定していることを意味しているか。資本主義は、これからも繁栄し続けるのか。社会主義は、やがて消え去るのか。否である。

●自民37%、社会主義政党26%
 先週の衆院選の結果を、詳しく見てみよう。
 衆院には比例区と1人区とがあるが、1人区は死に票が大きすぎて、国民の意思を大幅に歪める。だから、比例区の結果を見る。そうして、自民と社会主義的な政党の得票数を見る。それが、下の図である。

虚構の自民圧勝【森島 賢・正義派の農政論】

 上の図は、2026年衆院選の結果で、比例区の得票割合を、自民と、社会主義を目指す政党が出来たとしてその党と、その他に分けて図に示したものである。
 自民の得票割合は、37%である。社会主義政党だが、そういう政党ができたとして、その政党に投票する人は、共産、れいわ、社民に投票した人は100%、中道に投票した人は70%、国民に投票した人は50%と想定した。そうすると合計して26%になる。つまり、自民は37%で、新党は26%の得票率になっただろう。
 これは、投票者合計のなかでの割合である。棄権者を含めた有権者全体の中で自民に投票した人の割合をみると、それは、20%でしかない。つまり、5人のうちの1人の有権者が、国民全体の命運を決めたのである。これが、いわゆる圧勝の実態である。圧勝では決してない。国民の支持が3分の2を超えた、というのは実態のない虚構である。

●社会主義政党は大同団結を急げ
 上の図が示していることは、今度の衆院選の結果は、自民の圧勝とはいっても、それは国民の圧倒的な支持によるものでは決してない。
 たしかに、自民は圧勝した。だが、上の図で示したように、それは国民の圧倒的な支持によるものでは決してない。それは1人区での野党のいがみ合いの結果である。野党が互いにいがみあっている拍子に、誤ってオウンゴールしてしまった結果である。
 この図で示したように、自民の比例区での得票率は3分の1強でしかない。だから、もしも仮に、社会主義の政党が大同団結していれば、4分の1強の議席が得られたのである。
 自民は、圧勝の幻影に酔っているときではない。社会主義政党が大同団結すれば、意外に早く倒閣運動が起こるかもしれない。そうして、再び政治が活性化するだろう。それは、社会主義新党の結成にかかっている。

●新しい社会主義を磨け
 ここで、改めて新しい社会主義について考えよう。それは、社会科学に基づいた思想である。科学だから、事実に基づいて絶えず更新し、進歩する。進歩しなければならない。
 それは、例えば物理学と同じである。前世紀初頭まで、ニュートン力学は万古不易の真理である唯一つの力学だ、と考えられていた。だがその後、不都合な物理現象が事実として観測されて、万古不易の真理ではないことが分かった。その1つが量子力学である。
 社会科学も同じである。万古不易の真理などというものはない。絶えず更新し、進歩するものである。ここに新しい社会主義と、古い社会主義との違いがある。そして、新しい社会主義の原型は、農協の中にある。
 社会主義の思想家は、社会主義の運動家は、そして社会主義の政治家は、社会現象の中に、社会運動の中に、真理があることを認識し、それを理論化して、新しい社会主義を再構築しなければならない。そうして労組大会に、農協大会に出席して、拍手喝采を浴びるようにならねばならない。

(2026.02.16)

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