過去最高の輸出支援を実施 日本公庫2018年5月21日
・トライアル事業で200件突破、台湾が3倍伸長
日本政策金融公庫(日本公庫)農林水産事業が国産の農水産物や食品の海外販路開拓を後押しする「トライアル輸出支援事業」の平成29年度支援実績を発表した。
それによると、輸出先は6ヵ国・地域、件数で55件で、平成25年度に取り組みを開始して以降、最高の支援件数となった。また、この事業を開始してから5年間の支援件数は209件(3月末時点)となった。
29年度の輸出先別の支援実績をみると、台湾が30件(昨年度10件)と最多で、次にシンガポール11件(同8件)、マレーシア7件(同8件)、香港5件(同3件)、 マカオ1件(同5件)、米国1件(同3件)となっている。
とくに、台湾への輸出支援件数が前年の3倍に伸びたことが大きな特徴的だといえる。台湾への輸出については、従来から支援要請が強かったことを受け、日本公庫が台湾の食品市場の視察を企画し、顧客に現地の状況やトレンドを紹介するなどの支援も行った。台湾への輸出支援の対象品目は、29年9月に輸出解禁となった和牛の他、ニンジン、メロンなどの農産物、アイスクリーム、トマトジュースなどの加工品が中心だった。
30年度は、台湾、シンガポールなどに加えて、日本産食材は浸透しているものの、日本公庫による支援が十分に行き届いていなかったタイ、韓国に向けた輸出への支援と今後の需要拡大が見込まれるEU域内への輸出支援の充実を図るために、日本公庫は新たに貿易商社など4社と提携を結んだ。これにより30年度の「トライアル輸出支援事業」の提携先は計17社となった。公庫ではこうした事業を通じて、引き続き、輸出地域と品目の拡充を図り、 輸出支援の拡大をめざす。
新たに提携を結んだ貿易商社は次の通り。カッコ内は所在地と主要輸出国、主要取扱品目の順。
▽アライドコーポレーション(神奈川県)タイ、農産品と加工食品。
▽コマックス(群馬県)韓国、加工食品全般。
▽しずおかコンシェルジェ(静岡県)シンガポール、イタリア、農水産物、加工食品、日本酒など。
▽ライヴス(東京都)タイ、農水産物、冷凍加工品。
(表)29年度の支援内容一覧(クリックすると大きな表が表示されます。)
(関連記事)
・コメ王国を目指す新潟市の市単独コメ助成(18.05.08)
・【山崎周二JA全農代表理事専務に聞く】農家手取り確保のため さらなる「自己改革」を(18.02.19)
・農林水産物輸出4.5%増 29年上半期(17.08.21)
・農業競争力強化プログラム(1.2)(上)「生産資材」「販売、流通・加工」(16.11.25)
・全農 1年以内に全量買取販売へ転換を-規制改革推進会議が意見(16.11.11)
・輸出国最多はシンガポール 「トライアル輸出支援事業」 日本公庫(16.05.20)
重要な記事
最新の記事
-
米粉で地域振興 「ご当地米粉めん倶楽部」来年2月設立2025年12月15日 -
25年産米の収穫量746万8000t 前年より67万6000t増 農水省2025年12月15日 -
【年末年始の生乳廃棄回避】20日から農水省緊急支援 Jミルク業界挙げ臨戦態勢2025年12月15日 -
高温時代の米つくり 『現代農業』が32年ぶりに巻頭イネつくり特集 基本から再生二期作、多年草化まで2025年12月15日 -
「食品関連企業の海外展開に関するセミナー」開催 近畿地方発の取組を紹介 農水省2025年12月15日 -
食品関連企業の海外展開に関するセミナー 1月に名古屋市で開催 農水省2025年12月15日 -
【サステナ防除のすすめ】スマート農業の活用法(中)ドローン"功罪"見極め2025年12月15日 -
「虹コン」がクリスマスライブ配信 電話出演や年賀状など特典盛りだくさん JAタウン2025年12月15日 -
「ぬまづ茶 年末年始セール」JAふじ伊豆」で開催中 JAタウン2025年12月15日 -
「JA全農チビリンピック2025」横浜市で開催 アンガールズも登場2025年12月15日 -
【地域を診る】地域の農業・農村は誰が担っているのか 25年農林業センサスの読み方 京都橘大学学長 岡田知弘氏2025年12月15日 -
山梨県の民俗芸能「一之瀬高橋の春駒」東京で1回限りの特別公演 農協観光2025年12月15日 -
迫り来るインド起点の世界食糧危機【森島 賢・正義派の農政論】2025年12月15日 -
「NARO生育・収量予測ツール」イチゴ対応品種を10品種に拡大 農研機構2025年12月15日 -
プロ農家向け一輪管理機「KSX3シリーズ」を新発売 操作性と安全性を向上した新モデル3機種を展開 井関農機2025年12月15日 -
飛翔昆虫、歩行昆虫の異物混入リスクを包括管理 新ブランド「AiPics」始動 日本農薬2025年12月15日 -
中型コンバインに直進アシスト仕様の新型機 井関農機2025年12月15日 -
大型コンバイン「HJシリーズ」の新型機 軽労化と使いやすさ、生産性を向上 井関農機2025年12月15日 -
女性活躍推進企業として「えるぼし認定 2段階目/2つ星」を取得 マルトモ2025年12月15日 -
農家がAIを「右腕」にするワークショップ 愛知県西尾市で開催 SHIFT AI2025年12月15日


































