純損失4127億円 農林中金 第1四半期決算2024年8月1日
農林中央金庫は8月1日、2024年度第1四半期決算を公表した。低利回り資産をより有利な資産へ入れ替えるために売却を進めていることから売却損が発生し、4127億円の純損失を計上した。
農林中央金庫は米国など海外金利の上昇で欧米の債券が値下がりし、今年3月末で債券の評価損は2兆1923億円となったことから、低利回りの資産を売却し、高利回りの資産へ入れ替えていく方針を明らかにした。
その後、6月には今年度中に10兆円を売却すると、赤字額は1兆5000億円になる見込みだと明らかにした。
第1四半期の経常収益は前年同期比▲1301億円の6222億円となった。一方、経常費用は低利回り資産の売却による売却損と外貨調達費用の上昇を主な原因として同3472億円増の1兆13億円となった。
その結果、経常利益は▲3790億円の損失となり、純利益は▲4127億円の純損失となった。
総資産は低利回り資産の売却で3月末比で▲3兆339億円の96兆7708億円となった。純資産は同▲4549億円の3兆9853億円となった。
市場運用資産の残高は米欧国債を中心とする資産売却で3月末の56.3兆円から54.1兆円と2.2兆円減少している。
しかし、金利上昇と円安の影響で債券の評価損は3月の2兆1923億円から2兆3047億円への膨らんだ。株式を含めた有価証券全体の評価損は同1兆7698億円から1兆8555億円と増えた。
農林中央金庫は投資余力を確保し、資産入れ替えを円滑に実施するため資本増強を決議した。
具体的には会員の出資による永久劣後ローン約7000億円を9月30日に償還し、新たに後配出資7360億円を割り当て同日に増資の受け入れを行う。
また、期限付劣後ローン約6000億円を今年度中にに借り入れ、2025年度以降の安定的な黒字と強固な収益基盤の確立をめざす。
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