米の小売価格下落続く 特売で5kg1000円も・・・2015年4月17日
大手量販店にはこの4月、精米5kgで1000円の商品が並んだ。100gで20円、お茶碗一杯のご飯を精米70gとすると、14円という水準だ。小売り段階では空前ともいえる価格低下が続いている。
米穀機構(米穀安定供給支援確保機構)は4月16日に3月の小売価格の調査結果を発表した。
それによると、平均価格(税込み)は1kg329円で前月▲5円となり25年4月の調査開始以来、最低水準となった。
全国の上位20産地品種の精米5kgの平均価格は1682円。前月より29円下がった。20産地品種のうち16で前月より下落した。「北海道ななつぼし」が81円安の1575円、「秋田あきたこまち」が83円安の1542円、「魚沼コシヒカリ」が110円安の2460円などとなった。
米穀機構は売り急ぎ防止対策として26年産米の保管支援を行っている。これまで1月末までに出荷先が確定した17産地から11万5000tが申告されている。さらに4月末の申告期限に10万t程度と合計で20万tがこの事業の対象になる見込みだ。 ただし小売価格下落に歯止めがかかる傾向がみられない。冒頭に触れた5kg1000円の精米販売の背景には3月末決算をひかえた卸業者らの販売実績づくりもあったと関係者は話し、適正な価格から離れていると指摘する。需給改善と適正な価格形成が大きな課題となってきた。
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