【24年産米】9月相対取引価格が過去最高の2.3万円 消費者米価にも反映2024年10月21日
2024年産米の取引が初めて反映される9月の相対取引価格が、過去最高となる60キロあたり2万2700円となった。農水省が10月18日、公表した。総務省が同日公表した消費者物価指数でも、米類が前年同期比+44.7%と49年ぶりの上昇となった。
米の相対価格は、JA全農など出荷団体と米卸業者との間で数量と価格とが決まった主食用の相対取引価格の加重平均を農水省がとりまとめたもので、米価の代表的指標。実際の取引状況に応じて価格調整が行われることもある。
9月の相対取引価格は2万2700円で、前年同月比+48%、前月比+41%だった。出荷団体と卸売業者との取引価格が60キロあたり2万2000円を超えたのは冷夏の影響で不作となった2003年産米以来で、「平成の米騒動」と呼ばれた1993年は今より高い2万3607円だった。
既報のとおり、出荷団体が米を集荷する際の概算金(仮渡金)も、23年産より大きく上がるケースが相次いでいた。
23年産米の相対取引価格は平均1万5314円で生産費1万6118円(推定)を下回っていた。需給の締まりや量販店での品薄を背景に集荷競争が激化したことに加え「米づくりが続けられる概算金にしたい」との全農、JAの努力が、概算金上昇から相対取引価格上昇につながり、ようやく再生産が賄える水準まで戻した形だ。
9月相対取引価格は、新米の収穫時期が早い関東で特に上がり、茨城産コシヒカリは2万7646円(前年比+81%)と新潟県魚沼産コシヒカリの2万4263円(前年比+17%)を上回る異例の高値となった。また、取扱数量は25万2373玄米トンで前年比96%増と大幅に増えた。
集荷、卸段階の価格は小売価格にも反映している。総務省が10月18日に発表した9月の全国消費者物価指数は生鮮食品を除く総合指数では前年同期比2.4%上昇にとどまったが、米類は前年同月比44.7%、前月比でも14.3%上昇。うるち米(コシヒカリを除く)は前年同月比46.3%上昇した。その結果、農水畜産物全体も前年同月比7.2%の上昇となった。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(146)-改正食料・農業・農村基本法(32)-2025年6月14日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(63)【防除学習帖】第302回2025年6月14日
-
農薬の正しい使い方(36)【今さら聞けない営農情報】第302回2025年6月14日
-
群馬県の嬬恋村との国際交流(姉妹)都市ポンペイ市【イタリア通信】2025年6月14日
-
【特殊報】水稲に特定外来生物のナガエツルノゲイトウ 尾張地域のほ場で確認 愛知県2025年6月13日
-
【注意報】りんごに果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 岩手県2025年6月13日
-
SBS輸入 3万t 6月27日に前倒し入札2025年6月13日
-
米の転売 備蓄米以外もすべて規制 小泉農相 23日から2025年6月13日
-
46都道府県で販売 随意契約の備蓄米2025年6月13日
-
価格釣り上げや売り惜しみ、一切ない 木徳神糧が声明 小泉農相「利益500%」発言や米流通めぐる議論受け2025年6月13日
-
担い手への農地集積 61.5% 1.1ポイント増2025年6月13日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】生産者米価2万円との差額補填制度を急ぐべき2025年6月13日
-
井関農機 国内草刈り機市場を本格拡大、電動化も推進 農機は「密播」仕様追加の乗用田植え機「RPQ5」投入2025年6月13日
-
【JA人事】JA高岡(富山県)松田博成組合長を新任(5月24日)2025年6月13日
-
【JA人事】JAけねべつ(北海道)北村篤組合長を再任(6月1日)2025年6月13日
-
(439)国家と個人の『食』の決定権【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年6月13日
-
「麦とろの日」でプレゼント 東京のららぽーと豊洲でイベントも実施 JA全農あおもり2025年6月13日
-
大学でサツイマイモ 創生大学と畑プロジェクト始動 JA全農福島2025年6月13日
-
JA農機の成約でプレゼントキャペーン JA全農長野2025年6月13日
-
第1回JA生活指導員研修会を開催 JA熊本中央会2025年6月13日