農業構造転換へ 自民の推進委が初会合2025年9月10日
新たな基本計画に盛り込まれた2027年度からの新たな水田政策の検討について、自民党は党として議論をするための農業構造転換推進委員会を設置し、その初会合を9月10日に開いた。
あいさつする江藤拓委員長
推進委員会は同党の食料安全保障強化本部と総合農林政策調査会のもとに設置した。
会合では自民党幹事長の森山裕食料安全保障強化本部長があいさつ。
「食料安全保障の一丁目一番地は、いかに主食である米を国民にしっかり届けることができるか。米を作ることによってわが国のいろいろな文化が醸成されていることも忘れてはならない。米をしっかり守り抜くために1kg341円という関税を保持してきている。ところが、今、これを飛び越えて米の輸入が大幅に増えている。驚くべき数字で増えていることをしっかり認識しなければならない」と話し、「いかにコストを下げた米づくりを農家のみなさんにがんばっていただくかが課題。そのために初動5年間で2兆5000億円の別枠予算をお願いし、コストを下げる農業ができる国にしていかなければならない。そうすることが農家の所得をしっかり担保していけるのでははないか。そのための議論を深めていきたい」と述べた。
農業構造転換推進委員会の委員長には江藤拓前農相が就任した。
江藤委員長は「政治家になってこれまでにない緊張感を感じている。もしわれわれがしっかりとした方向性を示すことができなかったら、どのような批判を受けても詫びようがないという覚悟を持ってこの職を引き受けた。農家を回ると今の農政に対する不信、しかしその裏側には期待もあることを肌で感じている。極めて幅の広い議論をしたい」と述べるとともに、「現場の声を拾って議論し、その先には国民の理解をいただきたい。農業の構造を改革するのはこの国の安全保障を確立するため。防衛と同じ比率で食の安全保障を確立し、国民に安心してもらえるため覚悟を持ってこの議論をしていきたい」と国民の理解を得る議論の必要性を強調した。
推進委員会のもとには2つの分科会を設置し短期対策と中長期対策を議論する。
短期対策は9月に検討を始め10月中にまとめる。検討テーマは▽生産力に関する統計調査の精度の向上、▽JA系統以外の集荷業者や小売、中食・外食を含め民間在庫量のより詳細な把握、▽精米ベースでの供給量の把握、直近の消費動向を踏まえた需要量の把握、これら流通実態の需給見通しへの反映など。
中長期対策は10月から来年5月をめどに議論をスタートさせる。
検討テーマは▽新たな水田政策の対応方向、▽官民による備蓄対策の強化策、▽流通の円滑化のための対応方向、▽需要に応じた生産性向上の促進策、▽コメの安定供給を支える関係団体・事業者の取り組み。
同推進委は案件により農業基本政策検討委員会と合同で節目節目に開催するとしている。
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