牛の呼吸器病を一括検査-JA全農2016年2月2日
JA全農は、2月中旬から新技術による世界初の牛呼吸器病一括検査の実用性試験を開始する。
感染症による牛の死亡は畜産経営に大きな打撃を与えており、死亡率低下による生産性向上が求められている。
従来は微生物ごとに検査が必要だったが、新技術は牛呼吸器病症候群(BRDC)に関連する9つの微生物種の遺伝子を同時に検出する方法。東芝メディカルシステムズ(株)が開発した独自技術であるDNAチップ法を組み合わせたもので、複雑な検査プロセスを名刺大の一枚のDNAチップカードに収納している(写真)。
農場で牛から採取した検体(鼻汁)から抽出した核酸溶液を、このカードに注入して遺伝子を増幅させる。カードにはあらかじめ9つの微生物のDNA断片が固定されており、検体から増幅された遺伝子がどのDNA断片と結合するかを調べることで病原微生物を特定する仕組み。検査完了まで85分。1サンプルから複数の病原微生物の遺伝子を一括検出することができるため、複合的な感染状況を把握できるようになる。
JA全農ではこの検査を畜産生産部家畜衛生研究所クリニックセンター(千葉県佐倉市)で開始する。鼻汁を同センターに送付すれば検査が行われる。一括検査と迅速化が進み、より利用しやすい検査費用でサービスが提供できるようになるという。また、この検査はJAグループの自己改革メニューの1つである「農業所得増大・地域活性化応援プログラム」の事業として一部助成される。
(写真)DNAチップカード、多疾病同時分析装置
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