流通加工業者のGAPの認知度はわずか7.5% 農水省意識・意向調査2020年3月12日
農林水産省は3月10日、「令和元年度 食料・農林水産業・農山漁村に関する意向調査」の「フードチェーン関係者のGAP※に関する意識・意向調査」結果を公表した。GAPを「知っていた」割合は、流通加工業者で7.5%に留まっているなどフードチェーン関係者の多くが知らないことがわかった。
(※)GAP(農業生産工程管理)とは、農業において、食品安全、環境保全、労働安全などの持続可能性を確保するための生産工程管理の取り組みのこと。2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の食材調達基準となっている。
この調査は、農業者、流通加工業者および消費者を対象として、令和元年10月下旬から12月下旬にかけて、農産物の生産から消費に至るフードチェーン関係者のGAPに関する意識・意向について調査し、農業者2535人、流通加工業者1183人、消費者1000人から回答を得たもの。
調査結果の概要は次のとおり。
▽GAPの認知度は低い
GAPについて知っていたかについて、「知っていた」と回答した割合は、農業者では21.4%、流通加工業者では7.5%、消費者では11.6%となっている。
一方、「知らなかった」と回答した割合は、農業者では54.4%、流通加工業者では71.4%、消費者では72.1%となっている。
図1 GAPの認知度
▽2020年東京オリ・パラの食材調達基準であることもほとんど知られていない。
GAP認証取得などが、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の"食材調達基準"になっていることを知っていたかについて、「知っていた」と回答した割合は、農業者では19.2%、流通加工業者では10.2%、消費者では7.7%となっている。
一方、「知らなかった」と回答した割合は、農業者では78.7%、流通加工業者では88.8%、消費者では92.3%となっている。
図2 2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の食材調達基準としてのGAP
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