畜産サイクル短縮化へ アルファテック2020年9月18日
山形大学発のベンチャー企業(株)アルファテック(山形県米沢市、駒井雄一社長)は、同社の独自技術を畜産業の飼料分野で展開し、生産サイクルの短縮化に貢献することを表明した。
畜産飼料の中心であるトウモロコシや米、麦、大豆などの穀類を消化吸収性の高い飼料に変えて家畜に給餌し、出荷サイクルの短縮につなげることを目指している。このほど独立系ベンチャーキャピタルより資金調達を行い、既存技術のスケールアップや事業拡大に向けた体制強化を図っていく今後の予定を明らかにした。
同社の持つ技術は、山形大学大学院有機材料システム研究科の西岡昭博教授が開発した技術に基づく「温度制御型粉砕技術」。水を使わず穀物を粉砕するだけで瞬時に消化吸収性の高いアルファ化製粉を製造する技術で、日本応用糖質科学会から「技術開発賞」を授与された技術だ。
非晶化、あるいは糊化を意味する「アルファ化」は、でんぷんと水を一緒に加熱し、でんぷん分子の規則性が失われることで糊状(アルファ状)になること。炊き立てのご飯がまさにアルファ化した状態で、アルファ化の度合いが高いほど消化吸収性が高まる。
同社の技術の特徴は水を使わずでんぷんをアルファ化する点にあり、水を使った従来のアルファ化では乾燥・放冷で成分が老化しがちだったが、粉砕を通じて粉体にすることで同様のデメリットがなくなった。「アルファ化した状態を100%維持できる」としている。
子豚用の人工乳や肥育豚用の配合飼料に技術を展開していきたい考えで、鶏や牛への展開も予定。国内に限らず海外市場も視野に入れ、セルロースにも適用可能な技術であるためバイオマスエネルギー分野での活用も期待している。「世界が直面する食料問題・タンパク質危機を解決する一助となるよう取り組む」としている。
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