組合員・職員満足の職場を JA全中が研修会2016年1月25日
JA全中は1月22日、東京・大手町のJAビルで、JA組合員学習・職場づくり実践研修会を開いた。組合員も職員も満足できる職場をどのようにつくるかを課題に、実践報告をもとに検討した。地域営農やくらしの活動・支店協同活動などに携わるJAの担当者が参加した。
JAの組合員学習と職員にとってよい職場づくりは、JAにとって車の両輪のようなもの。このための研修はこれまで別々に行っていたが、今回は一本化した。職員の現場対応力を向上させることが、組合員満足につながり、組合員の参加・参画を促すというわけだ。
実践事例として報告したのはJAグリーン鹿児島。同JAの女性理事、川添スミ子さんが、地域に根差した仲間づくりと支店づくりについての取り組みを報告。同理事は、女性部の活動を通じて地元選挙区の理事選に出馬して当選。そのときの推薦者と、職員の代弁者になることと、総代の学習会の開催を約束した。
持ち前の行動力でこれを実践し、担当支店の正組合員を増やすとともに、信用・共済の事業も支店トップを実現した。特に組合員の拡大には生産者部会を通じて一戸複数女性の加入を促し、また定款の理解をすすめ、正組合員の資格を持つ准組合員の掘り起こしを行った。
職員に対しては、あいさつの徹底とともに、あいさつの後、なにか一言を付け加えるよう働きかけ、これが職場風土の刷新に繋がっている。さらに年金支給日には女性部が中心になって、ロビーで来店者にお茶をふるまうなど、女性ならではの気付きで、支店と組合員の絆を強めている。「だめでもともとの気持ちで、いろいろなことにチャレンジする職員であって欲しい」と話した。
同じく JAグリーン鹿児島の取り組みを報告した同JA経営企画部の杉山年美部長は、「まごころ手紙」の取り組みを紹介。JAの事業を利用した組合員にお礼の手紙を出す運動で、枚数の多い職場は事業量の伸びも大きいという結果が出ているという。このほか、JAが運営する「野菜の学校」で学び、直売所に出荷したり、貸農園を利用したりする人も増えている。
そして杉山部長は「現場の品質向上」の重要性を強調。「組織をつくっているのは一つひとつの現場だ。現場の品質が変わらなければ組織の発展はない。最小単位の現場で、まず自分たちの現場をよくするには、何をどうすればよいのか、みんなで考え実践する必要がある」と力説した。
また早稲田大学ビジネススクールの遠藤功教授が「活性化した職場がJAを変える」で講演し、職場づくりの重要性を強調。その職場は「小さなことでも日々改善」「改善が当たり前の会社になる」「現場の感度を高める」ことのできる"非凡な現場"であるべきだと話した。
研修会は、実践報告と講演の内容をもとにグループに分かれて討議した。
(写真)グループで討議する研修会参加者
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