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2018.08.22 
JA静岡経済連とパルシステム静岡が食材宅配事業で協業一覧へ

 JA静岡経済連と生協パルシステム静岡が食材宅配事業で協業を行うことを決定し、8月21日にその調印式が静岡市で行われた。

調印後握手する(左から)加藤・細谷里子(パル静岡副理事長)・吉永・石田氏(写真左から)調印後握手する加藤敦啓経済連理事長、吉中由紀パルシステム連合会副理事長、
細谷里子パル静岡副理事長、石田敦史パルシステム静岡理事長

 

 JAグループでは現在「自己改革」への取り組みの一環として、組合員・地域住民への貢献活動に取り組んでいる。特に高齢者への買い物支援や働く女性や子育て世代への家事支援への対応が求められているといえる。こうした要望に応えるためJA静岡経済連では平成2年から県内西部地区を中心に、独自で食材宅配事業「ふれあい便」を実施し、約900名のJA組合員に食材を提供してきている。
 しかし、冷凍食品中心で取扱品目数が少ないこと、カタログの更新期間が長いことから、「組合員ニーズに十分こたえられるサービスを提供することができておらず、新たな展開の必要性が高まっていた」(加藤敦啓JA静岡経済連代表理事理事長)という。
 一方、パルシステム静岡は平成19年に静岡県に進出し、県東部地区から事業を開始し、いまは中部地区までエリアを拡大し、約2万人の会員に食材宅配事業を提供しているが、県西部地区での事業進出には至っておらず、同地区からの利用要望に応えることができていないという現状がある。
 そうしたなかで静岡経済連では、「ふれあい便」の基本コンセプトである「食の安心・安全」へのこだわりなどを継承し、さらに利用者の利便性を向上させるためには、自らの力だけではなく協力してもらえる専門業者との連携も視野に入れて検討をしてきた。
 そうしたなかで、パルシステム静岡と出会う機会があり、意見交換を重ねる中で、「食の安全にこだわるコンセプト」や、「利用者への思い」「地産地消に力をいれている」そして互いに「協同組合であり、組合員への奉仕という目的」においても非常に考え方が近かった。そのうえにパルシステムの「取扱商品の魅力と豊富さ」などから、経済連はJA組合員にパルシステムの食材事業を提供したいと考えるようになり、パルシステムに「協業の提案」をし、この日に至ったという。
 協業の内容は、
▽JAグループはパルシステムを利用したいJA組合員を募り、パルシステムを利用してもらう。
▽カタログは通常のパルシステムのものを使用する。
▽受注や商品発送については、既存のパルシステムのシステムや物流を使用する。
▽将来的には、買い物困難地区などにおいて、単独では配送コストがかかり配送できない地域も、両者が協力して会員を募り確保することで配送を可能にしていく。また、具体的な役割分担として
▽JAグループは加入促進活動、利用促進活動、組合員との窓口業務、代金決済を行う。
▽パルシステムは、カタログの企画・作成・配布、注文書の回収・配布、商品を届ける。

協定書に調印する石田パルシステム静岡理事長、加藤経済連理事長、吉中由紀パルシステム連合会副理事長(写真)協定書に調印する石田氏、加藤氏、吉中氏

 

◆協同組合間協業の始まり

 産直などでのJAグループと生協陣営との「取り引き」としての提携は数多くあるが、食材宅配事業を「協業」して、地域に提供する今回のような事例は、「初めてのこと」だといえる。
 調印式後の記者会見で、加藤経済連理事長は「消費者と生産者を大事にするパルシステム出会い、さらにその商品に大いなる魅力を感じ、この協業に踏み切った」と述べるとともに、今後「買い物支援や共稼ぎ世帯の支援についても力を入れていく」と語った。
 またパルシステム静岡の代表理事理事長で、全国組織のパルシステム連合会理事長でもある石田敦史理事長も「今後、さらに協同組合間の協同を強めていく必要があり、これはその第一歩だ」と熱くあいさつした。
 調印式に立ち会った日本協同組合連携機構(JCA)の青竹豊常務理事は「こうした協同組合間の協業が進むことで、課題が多い地域の活性化で協同組合の力が大きな力を発揮でいるようにしたい」と、静岡県での「協業」をきっかけに多くの地域に広がっていくことを期待したいと述べた。
 現在、経済連は既存のふれあい便利用者に対して「パルシステム食材宅配」への切り替え(JA組合員がパルシステム組合員にもなる)について順次説明しており、協業による事業開始は10月からを予定している。

 

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