生産基盤弱体化を懸念-野菜価格低迷に全中会長2020年2月7日
JA全中の中家徹会長は2月6日の定例会見で現在の野菜価格の低迷について「生産基盤の弱体化に拍車をかけるのではないかと懸念している」と述べ、消費者にとっても中長期的には望ましいことでないと強調した。
キャベツ畑
農林水産省が2月4日に公表した1月27日~29日の野菜価格調査結果(全国平均)によると、キャベツは平年比▲42%、レタスは同▲39%、だいこんは同▲31%となどと安値が続いている。
中家会長は「消費者にとっては野菜が安いことは短期的にはいいことかもしれないが、こうした状況が続けば生産額が減少し生産基盤の弱体化に拍車をかけるのではないかと懸念している。
中長期的に見ればこのような状態は消費者にとっても決して望ましくない状況になることは明らか。農産物価格は需給バランスで決まる側面もあるが、再生産可能価格で販売されなければ将来的にはこれまでよりも国産農畜産物が十分に供給されないというリスクがある。このことはぜひとも消費者に理解してもらいたい」と訴えた。
また、平成30年の農業総産出額が4年ぶりに2.4%減となったことについて、野菜価格の下落も一因だとして、野菜の安定生産に向け100万tを超える輸入野菜を国産の置き換えることが必要だと指摘した。
農水省は「野菜を食べようプロジェクト」を始めたが、JAグループも「お手軽よい食レシピ」として野菜を使った簡単レシピをホームページで公開している。
【お手軽よい食レシピ】
(関連記事)
・キャベツ 平年比4割安-暖冬で野菜価格が下落(20.01.29)
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