共同購入トラクター第2弾 中型クラス決定-JA全農2020年9月30日
JA全農は9月29日、平成30年から実施している生産現場の声を反映した共同購入トラクターの第2弾として中型トラクターの型式を決定し受注を始めると発表した。
安全フレーム・標準速・ホイル仕様(全長3190mm、全幅1445mm、全高1980mm)
第1弾の大型トラクター(60馬力クラス)に続く第2弾は中型クラス。1万人を超える生産者に希望する機能などについてアンケートを実施したほか、生産者3団体(JA全青協、日本農業法人協会、全国農業青年クラブ連絡協議会)と全農による資材事業研究会で徹底した議論を行い仕様決定、令和元年6月に国内農機メーカー4社に開発要求を行った。
その後、生産者3団体代表とともに各メーカーが開発したトラクターや試験データを確認し、今回の共同購入トラクターをクボタが製造する「SL33LFMAEP」(33馬力)に決定した。
要望の高いノークラッチ変速や1日無給油でロータリー作業をおおむね8時間継続できる燃料タンクなどを備えている。その他、▽自動水平制御、▽自動耕深制御、▽倍速ターン、▽オートブレーキなどを備える。オプションにはキャビン、ハイスピード、半クローラがある。
メーカー希望小売価格は285万円。共同購入の取り組みによって標準的な同クラスのトラクターとくらべて2割程度の価格引下げを実現した。
JA全農によると、生産者との協議のなかで、10ha~30ha経営で米麦に加えて露地野菜やハウス栽培など、面積拡大とともに、複合経営で経営拡大をしていきたいというニーズに応える仕様を検討したという。JA全農は「規模拡大と品目拡大を支援できるトラクター」と話す。
10月からJAを通じて毎月受注を積み上げて発注し、2か月後に納品される。10月の発注分は12月に納品される。
共同購入トラクターの取り組みは、生産者の需要を取りまとめ一括発注を行うことでメーカーが製造コストを削減できることや、全国の生産者に結集を呼びかけて積み上げた必要台数を背景に入札を実施することで生産者の購入価格引き下げを実現した。全農はこうした取り組みで引き続き生産者を支援していく。
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