農福連携を本格化 静岡に初拠点「農福ポート1号事業所」オープン 農協観光2021年2月18日
JAグループの旅行会社、農協観光は、コロナ禍で業績不振が続くなか、新たに農業労働力創出事業として、2020年に立ち上げた「農福連携事業」の試行期間を終え、2月1日から事業を本格的に始めた。共生社会の実現に寄与できる農福連携により国内農業の発展に寄与することをめざす。

同事業は、農協観光が農家・障がい者・企業を結び付け、企業が障がい者を直接雇用し、人手が必要な農家と作業受委託の契約を結ぶ仕組み。農家の労働力不足・障がい者就労・企業による障がい者雇用の各課題を解決し、企業による持続可能な社会の実現(SDGs)への取り組みを促進する。
活動の拠点となるのが地域のJAに設置する「農福ポート」で、その1号事業所を静岡県のJAとぴあ浜松の管内に設置。農協観光が雇用する障がい者と、民間企業が雇用する障がい者が勤務し、農家から受託している葉ネギの出荷調整作業を行う。
同事業に参画する(株)アレップスは、障がい者を雇用し3人が農福ポート1号事業所に勤務。そのうちの一人で統合失調症を患う矢野信裕さん(53)は、ホテルで食器洗いの仕事をしていたが職場の人間関係に悩み退職。今の仕事に就くにあたり「最初は不安があった」と振り返る一方、「サポーターがアドバイスをくれ、メンバーのチームワークも良く、仕事場に溶け込むことができた。作業スキルを上げ、会社に貢献したい」と意欲を見せている。
農協観光は、この仕組みが広く浸透することで、コロナ禍での障がい者の就労機会減少の問題や3月に引き上げられる法定雇用率の達成と社会貢献を考える企業の課題、さらに、農業労働力不足の課題を解決できるとし、令和3年度は農福ポートを全国に5か所に設置。同社は「国内農業の発展と共生社会の実現に向け全力で取り組む」と強調している。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(146)-改正食料・農業・農村基本法(32)-2025年6月14日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(63)【防除学習帖】第302回2025年6月14日
-
農薬の正しい使い方(36)【今さら聞けない営農情報】第302回2025年6月14日
-
群馬県の嬬恋村との国際交流(姉妹)都市ポンペイ市【イタリア通信】2025年6月14日
-
【特殊報】水稲に特定外来生物のナガエツルノゲイトウ 尾張地域のほ場で確認 愛知県2025年6月13日
-
【注意報】りんごに果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 岩手県2025年6月13日
-
SBS輸入 3万t 6月27日に前倒し入札2025年6月13日
-
米の転売 備蓄米以外もすべて規制 小泉農相 23日から2025年6月13日
-
46都道府県で販売 随意契約の備蓄米2025年6月13日
-
価格釣り上げや売り惜しみ、一切ない 木徳神糧が声明 小泉農相「利益500%」発言や米流通めぐる議論受け2025年6月13日
-
担い手への農地集積 61.5% 1.1ポイント増2025年6月13日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】生産者米価2万円との差額補填制度を急ぐべき2025年6月13日
-
井関農機 国内草刈り機市場を本格拡大、電動化も推進 農機は「密播」仕様追加の乗用田植え機「RPQ5」投入2025年6月13日
-
【JA人事】JA高岡(富山県)松田博成組合長を新任(5月24日)2025年6月13日
-
【JA人事】JAけねべつ(北海道)北村篤組合長を再任(6月1日)2025年6月13日
-
(439)国家と個人の『食』の決定権【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年6月13日
-
「麦とろの日」でプレゼント 東京のららぽーと豊洲でイベントも実施 JA全農あおもり2025年6月13日
-
大学でサツイマイモ 創生大学と畑プロジェクト始動 JA全農福島2025年6月13日
-
JA農機の成約でプレゼントキャペーン JA全農長野2025年6月13日
-
第1回JA生活指導員研修会を開催 JA熊本中央会2025年6月13日