適正な農産物価格形成 仕組みの早期実現 食料安保の強化を-JAグループ重点要請2023年11月9日
JA全中は11月9日の理事会で「食料・農業・農村基本法関連施策の具体化にかかるJAグループの重点要請」を決めた。来年の通常国会で25年ぶりに改正される基本法に盛り込むべき事項のほか、具体化すべき関連法制などの実現を求めている。
宮下農相と山野会長(中央)
(右から)金井健全国農政連副会長、安田忠孝JA全農代表理事専務、
青江伯夫JA共済連経営管理委員会会長、大島信之JA全中副会長、
(左から)馬場利彦JA全中専務理事、奥和登農林中金代表理事理事長、
長谷川浩敏全国農政連会長、樽井功JA全中副会長
重点要請では「食料安全保障の強化」を基本法の目的として明確に位置づけることや、不測時の体制を構築するため新法として「食料安全保障法案」を整備することを提起している。
また、再生産に配慮した適正な価格形成については、先行実施する品目を特定し法制度の早期実現を図ることを求めている。
農業の持続的な発展のため、地域計画に位置づけられた多様な経営体も農業者として基本法に位置づけることや、サービス事業体の育成、確保に向けた施策の抜本拡充も必要だとしている。
そのほか、肥料価格の急騰時の補填対策の早期の具体化、備蓄米の100万t程度の堅持、JAなど関係団体の役割についての基本法での位置づけも求めている。

同日夕にはJA全中の山野徹会長ら幹部が東京・霞が関の農林水産省を訪れ、宮下一郎農相に重点要請を行い、山野会長は重点事項として以下の4点を要請した。
(1)食料安全保障の強化の基本法への明確な位置づけ、食料安全保障予算をはじめ万全の農林水産予算の確保、(2)適正な価格形成に関する法制度の早期実現、国民理解の醸成と行動変容対策の拡充、(3)多様な経営体の農業分野での農業者として基本法での位置づけと支援策の拡充。(4)共同利用施設の整備・更新等にかかる支援の拡充と運用の柔軟化。
宮下農相は開会中の臨時国会での議論を踏まえて「党派を超えて食料安全保障の強化が重要」と話したほか、政府が6月に決めた「食料・農業・農村政策の新たな展開方向」に位置づけられた国民一人ひとりの食料安全保障や、環境に対応した持続可能な農業、人口減少のなかでの農業生産基盤の確立について「これもしっかり基本法に位置づけていこうと考えている」と述べるともに、補正予算も含めて「農業の基盤強化など、みなさんに前に向かっていただけるようにしっかりと確保していきたい」と応えた。
要請後、山野会長は「大臣からは一緒にしっかりとやっていこうと前向きな言葉をいただいた。われわれもしっかり取り組まなくてはならないと意を強くした」と述べた。
JAグループは重点要請の決定を受けて、政府・与党への働きかけを強め、11月13日は東京都内で「JAグループ基本農政確立全国大会」を開く。
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