【年頭あいさつ 2025】国際協同組合年機に反転 村上光雄 一般社団法人 農協協会会長2025年1月2日
新年あけましておめでとうございます。
2025年もJAcom農業協同組合新聞をよろしくお願い申し上げます。
JAcomでは、農林水産大臣をはじめJAグループ全国連、農業関連団体のトップなどによる年頭のあいさつを順次掲載します。
村上光雄 一般社団法人 農協協会会長
新年あけましておめでとうございます
皆様にはご健勝にて新春をお迎えのことと存じ、心よりお慶び申し上げます。
旧年中は農協協会の諸事業に対し、温かいご支援とご協力を賜り、誠にありがとうございました。お陰様で、長年の念願でありましたサロン「JAcom」を開設し、第45回農協人文化賞も受賞式が8月6日、広島原爆の日と重なりましたが、盛会裏に開催できるなど充実した一年となりました。心から感謝し、厚くお礼申し上げます。引き続き本年も何卒よろしくお願い申し上げます。
さて、昨年は元日の能登半島地震に始まり、自民党総裁選挙、衆議院解散総選挙、米国大統領選挙と、大きな変動が相次ぐ一年となりました。また、能登半島には9月に集中豪雨が襲い、甚大な被害が発生しました。これは自然の摂理とはいえ、その非情さと無常さを嘆かずにはいられません。改めて、一日も早い復旧復興を心よりお祈り申し上げます。
昨年も東西南北各地で線状降水帯による集中豪雨が発生し、そのたびに、土砂に覆われた田畑を前に呆然と立ち尽くす生産者の姿が放映されました。この姿は、私の地域でよく目にする、イノシシに荒らされた稲田を前に収穫を諦め立ち尽くす仲間の姿と重なります。そして、どちらも生産意欲を失い、耕作放棄地となってしまいます。さらに、ほとんどの米生産者は、米価が少し上がっても採算が合わず、粗放的な栽培にとどまり、反当り収量も大幅に減少しています。「令和の米騒動」は単なる端境期の需給問題ではなく、生産意欲喪失による生産量減少という構造的な問題であると感じざるを得ません。
生産意欲は自給力の根源であり、「生産意欲の向上」なくして「自給力の向上」はあり得ません。しかし、期待された食料・農業・農村基本法の見直しも、現場の生産意欲を掻き立てるような内容にはなりませんでした。せめて基本計画では、少しでも前向きな政策が打ち出されることを切望します。特に、今回の衆議院選挙で自公が過半数割れとなったことは、TPPを推進しながら有効な農業・農村政策を実施せず、農業・農村の衰退を招いている自民党農政への批判でもあります。しっかりと検証し、見直しを行っていただきたいと願います。
こうした状況の中、2025年を迎えました。不安要因が多い年であります。
まずは、トランプ氏の大統領再就任により、政治・経済・金融などあらゆる分野で何が起こるかわからない不安。
もう一つは、泥沼化するウクライナ・中東戦争において核兵器が使用され、第三次世界大戦が勃発するのではないかという不安。
さらに、いつどこで発生してもおかしくない地震や集中豪雨といった自然災害も、不安を増幅させています。
残念ながら、どの問題も明確な解決策は見出せておりませんが、こうした困難を乗り越える力は、「人々のつながり」と「協同の力」にあるのではないかと信じています。
このような混乱の時代に唯一救いとなるのは、2回目となる国連の「国際協同組合年」です。混迷の時代こそ、協同組合の価値がより一層輝き、必要とされるのです。協同組合セクターはもちろんのこと、政府やメディアも、共助・協同の取り組みの重要性を強く訴えるべきです。
また、私たちは今年、「第30回JA全国大会決議」の実践の年を迎えました。今こそ協同の原点に立ち返り、「組合員・地域とともに食と農を支える協同の力~協同活動と総合事業の好循環~」の実現に向け、自信と誇りをもって取り組んでまいります。協会としても、「JAcom」連載の「未来視座」のブックレット化などを通じて自己改革の支援を行ってまいります。今年も農協人としての良心と心意気を発揮する場を提供し、多角的な情報発信に努めてまいります。どうか本年も、協会の諸事業に対し、ご支援ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
なお、恒例の「新春の集い」は2月4日を予定しており、異色の講演者の方々をお招きする予定です。ご期待の上、ぜひ多数のご参加をお待ちしております。
結びに、今年が皆様にとって素晴らしい一年となりますようお祈り申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。
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