6月の米の家庭内消費、前年同月比で4ヵ月連続のマイナス 農水省の「需要上振れ」と整合せず 米穀機構2025年7月31日
6月の「1人1ヵ月当たり精米消費量」は4ヵ月連続で前年同期比▲10.2%となった。スーパーなどで買った米を家で食べる家庭内消費、中・外食ともに前年同期比でマイナスだった。農水省は7月30日の食料・農業・農村政策審議会食糧部会で、2024年7月~25年6月までの需要量が711万tで、5月時点の見通しから37万t上振れしたと報告したが米穀機構の調査と食い違い、検証が求められる。
6月の米消費、前年同期比▲10.2%
米穀安定供給確保支援機構(米穀機構)が全国の消費モニターを対象に調査し、7月25日に公表した(有効調査世帯数は1668世帯)。2025年6月の1人1ヵ月当たりの精米消費量は4313gで前年同期比▲10.2%となった。
そのうち、家庭内消費は2886g(前年同期比▲11.1%)で、中・外食は1427g(同▲8.3%)だった。家庭内消費は3ヵ月連続、中外食は2024年12月から7ヵ月連続で前年同期を下回り、米の消費が低迷している。
2025年6月の1人1ヵ月当たり精米消費量 出所:米穀機構「米の消費動向調査結果(令和7年6月分)」
スーパーでの販売数量、価格低下で持ち直し
もっとも、農水省がPOSデータにもとづいて作成・公表している「スーパーでの販売数量・価格の推移」では、実数で5月末から増勢に転じた。前年同期比では7月7~13日が+39.3%、14~20日が+17.7%となっている。
随意契約で放出された政府備蓄米も市場に出回る中、販売価格が9週連続で低下し、7月14~20日の週は平均3585円になるなど求めやすい価格に近付いたこともあり、足元では消費が持ち直したとみられる。
「需要増」は確認できず
もっとも、2024年9月~25年4月はスーパーでの販売数量も前年と同じか下回っており、24年7月~25年6月の消費量が前年を上回ったとは考え難い。米穀機構・消費動向調査と農水省の「スーパーでの販売数量・価格」はいずれも、24年7月~25年6月の米消費量は横ばいだったことを示唆している。
たとえば、米穀機構調査をもとに試算すると、23年7月~24年6月の1人あたり米消費量は55,828gで24年7月~25年6月は55,231gとほぼ横ばい(597gの微減)だった。
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