米農家の所得支える制度必要 米価急落時には国は適切対応を 全農会長ら発言2025年8月1日
7月31日に開かれた全農総代会で、折原敬一会長は、米価急落時の国による「適切な対応」を求めると述べた。また、JA全農の桑田義文理事長は、総代会後の記者会見で、政府の「米増産」方針に関連し、農家所得を支える制度が必要だと語った。米の需給が急速に緩む方向になる中、生産者団体としての考え方を示した形だ。
全農総代会であいさつする折原敬一会長
米価急落時、国は適切対応を
折原会長は総代会での開会あいさつで、コメの集荷について「大きな事業課題」と位置づけ、集荷を積み上げ生産者の経営安定を図ると表明した上で、こう述べた。
「今後のコメの需給については、作柄や、政府備蓄米の売り戻し、ミニマムアクセス米(MA米)の前倒し輸入など、不安要素も大きく、見通しが難しい状況にあります。需給が大きく緩み、仮に今後、米価が著しく下落する場合には、JA全中とともに国に適切な対応を要請してまいります」
2024年7月~25年6月の需要量の上振れや猛暑・水不足による25年産米の収量減といった懸念がある一方、政府備蓄米の81万t放出やカリフォルニア産米などの輸入急増、25年産主食用米の作付希望面積の拡大などにより、需給は大きく緩みつつある。
総代会後の記者会見に臨む桑田義文全農理事長(=中央)。右は齊藤良樹専務、左は尾本英樹専務
参院選で雰囲気に変化
桑田理事長は記者会見で、所得補償に関する報道陣の質問に答えた。
「今まで、(農家)所得の保障の話はしずらい雰囲気というか環境があったが、先の参院選での各党の農政公約をみると、与党は収入保険の拡充だった。野党に目を向けると所得補償、食農支払い、食料安全保障基礎支払いなど言葉は違い、詳細設計もさまざまでしょうが、所得補償に踏み込んできている」
セーフティネットの議論の中で
桑田理事長はこのような与野党の議論状況への認識を示し、「これから米を中心に閣僚会議も開かれ、セーフティネットの制度設計の議論が進んでいく。JAグループにも意見を述べる場が設けられると思うので、生産現場が納得できるような制度になるように要請したい。そうすることで安定供給に貢献できる」と農家所得を支える制度構築への期待を述べた。
重要な記事
最新の記事
-
【特別座談会】米は食の源 基本は国消国産(2)2025年11月4日 -
【特別座談会】人を育てる食と農の力に自信を持とう(3)2025年11月4日 -
なぜ先物市場の価格は市中価格とリンクしないのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年11月4日 -
鳥インフルエンザ 国内2例目を北海道で確認2025年11月4日 -
鳥インフルエンザ 新潟で国内3例目2025年11月4日 -
規格外野菜で農家レストラン 高崎市の柴崎農園が最高賞 食品産業もったない大賞2025年11月4日 -
GREEN×EXPO2027 日本政府出展起工式を開催2025年11月4日 -
第1回「食と農をつなぐアワード」受賞者決定 農水省2025年11月4日 -
「ジャンボタニシ」の食害被害を防ぐ新技術開発 ドローンで被害を事前予測・スポット散布 農研機構2025年11月4日 -
11月の野菜生育状況と価格見通し ばれいしょ、たまねぎなど平年を上回る見込み 農水省2025年11月4日 -
11月11日は長野県きのこの日「秋の味覚。信州きのこフェア」4日から開催 JA全農2025年11月4日 -
「鹿児島黒牛」使用メニュー「牛かつふたば亭」で提供 JA全農2025年11月4日 -
自動車共済の仕組改訂など2026年1月実施 「日常生活事故弁護士費用保障特約」新設 JA共済連2025年11月4日 -
交通安全イベントで「見えチェック」体験ブース 反射材着用を呼びかけ JA共済連2025年11月4日 -
長野県「僕らはおいしい応援団」りんご「サンふじ」など送料負担なし JAタウン2025年11月4日 -
奈良県「JAならけん」約10点を送料負担なしで販売中 JAタウン2025年11月4日 -
藤原紀香「ゆるふわちゃんねる」淡路島で「灘の赤菊」生産者とゆる飲み JAタウン2025年11月4日 -
「ココ・カラ。和歌山マルシェ」約80点を送料負担なしで販売中 JAタウン2025年11月4日 -
第30回さなえ図画コン 最優秀賞は「田うえで出会えるお友だち」 井関農機2025年11月4日 -
秋篠宮皇嗣殿下がGREEN×EXPO 2027名誉総裁に就任 2027年国際園芸博覧会協会2025年11月4日


































