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JAの活動:今村奈良臣のいまJAに望むこと

【今村奈良臣のいまJAに望むこと】第87回 中山間地域、とりわけ棚田地帯を生かす和牛の放牧をいかに推進し実践すべきか(第2回)2019年6月8日

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今村奈良臣・東京大学名誉教授

1. 世界農業遺産に棚田地域が指定された

 世界農業遺産として、日本では次の8サイトが認定されている。
(1)トキと共生する佐渡の里山(新潟県)
(2)能登の里山里海(石川県)
(3)静岡の茶草場農法(静岡県)
(4)阿蘇の草原の維持と持続的農業(熊本県)
(5)クヌギ林とため池がつなぐ国東半島・宇佐の農林水産循環(大分県)
(6)清流長良川の鮎(岐阜県)
(7)みなべ・田辺の梅システム(和歌山県)
(8)高千穂郷・椎葉山の山間地農林業複合システム(宮崎県)

 

2.世界農業遺産とは何か

 食料の安定確保を目指す国際組織である国際連合食糧農業機関(FAO)が、2002年に開始したプロジェクトで、次世代に受け継がれるべき伝統的な農業・農法とそれに関わって育まれた文化、景観、生物多様性などが一体となった世界的に重要な農業システム(林業及び水産業を含む)を認定し、その保全と持続的な活用を図るもの、とされている。

 

3.世界の認定状況は?

 日本を除くアジアでは20サイト、アフリカは6サイト、南米は2サイトなどとなっている。アジアでは中国がもっとも多く11サイト、韓国が2サイト、その他フィリピン、バングラデシュ、インド、イランなどの合計20サイトとなっているが、小さい国であるにもかかわらず、日本の8サイトは非常に多いということが判る。

 

4.わが国の世界農業遺産指定地域の特徴はどこにあるか

 指定された8地域の特徴を私のこれまでの農村実態調査の知見などをもとに大胆にその特質を述べてみよう。一言で表現すれば阿蘇の草原を除けば、「谷ごと農業」とも表現しうる特徴を見出すことができると思う。もっとも阿蘇の草原にしてもその裾野の地域では棚田地帯が拓かれていることを想い出せば、この農業遺産の共通する特質は、小さな谷、小河川沿いに祖先以来営々と作りあげられてきたわが国の棚田地域、谷合いの農業にその特質を認めているようで、わが国を代表するとされてきた新潟平野とか関東平野ではないのである。
 「トキと共生する佐渡の里山」にしても、里山から流れ出ている小河川、そして棚田があってこそトキの餌となるドジョウや蛙などが豊かに生息しているのであり、「能登の里山里海」も観光的にも著名な千枚田に象徴される棚田地帯が多い。「クヌギ林とため池がつなぐ国東半島、宇佐の農林水産循環」にしても、日本有数の少雨地帯であるこの地域では旧い時代から溜池が多数造られ、それらをつなぐ小河川群に沿うように棚田が歴史的に造られてきた。さらに「みなべ・田辺の梅システム」についても、谷と山を切り拓いて、棚田とも呼べるべき開発を踏まえて有名になった南高梅を植えて今では見事な梅林になっている姿をみることができる。さらに「高千穂郷・椎葉山の山間地農林業複合システム」はわが国の古来からの農林業発達史が刻み込まれているということもできる地域と言ってもよいであろう。多彩な姿の小河川沿いの棚田、それに隣接する里山には椎茸をはじめとする多彩な林産物、山菜など、さらには和牛の放牧などの姿を見ることができる。

 

5.棚田地域の再生の道を考えよう

 このような、わが国の農業と人間の歴史が刻み込まれた棚田地域が、人口の流出、老齢人口の増大、そして棚田の崩壊という事態の進行のなかで、いまや崩壊の危機にさらされようとしている。
 その回生の道を私は、和牛の放牧という方策を通じた新しい時代に再生すべき方策を次回以降、これまでの実態調査などの知見も整理しつつ、展開してみたいと考えている。

 

本シリーズの記事一覧は下記リンクよりご覧下さい。

今村奈良臣・東京大学名誉教授の【今村奈良臣のいまJAに望むこと】

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