JAの活動:今さら聞けない営農情報
有機農業とは53【今さら聞けない営農情報】第172回2022年10月22日
現在、バイオスティミュラント(以下BS)にはBSにどんな製品があるか具体的にご紹介していきます。今回は、④微量ミネラル、ビタミンです。
作物は様々な栄養素を吸収して生育しています。
この栄養素は、作物体内に存在する量で呼び分けており、作物体内に0.1%以上含まれているものを多量要素といい、窒素(N)、リン酸(P)、カリ(K)、苦土(Mg)、カルシウム(Ca)、硫黄(S)などがあります。
これに対し、作物の体内に存在する量が0.01%以下のものを微量要素といい、鉄(Fe)、マンガン(Mg)、ホウ素(B)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)、銅(Cu)などが主なものです。
この微量要素が微量ミネラルと呼ばれるもので、主に作物体内の代謝を司る酵素の働きを助けて代謝を促進します。また、土壌中のイオンバランスを是正してリン酸などの多量成分を吸収しやすくする働きによって作物の生育を促進します。このように、作物の生育には必要不可欠な栄養素であり、不足すると様々な障害が起こってきます。
なぜなら、作物は土壌中の微量ミネラルを吸収しますので、作物を収穫することによって土壌から微量ミネラルが失われていくことになります。微量ミネラルは、土壌中に無尽蔵にあるわけではありませんので、失われたら土壌に補給してやる必要があります。そこで、微量ミネラルを多く含むBS資材の登場です。これらの製品の多くは、不足しがちな微量要素をバランスよく含んでおり、効率よく微量ミネラルを補給してくれます。ただし、使用する際には、土壌分析に基づいて不足分を補うために必要な量だけを施用することが求められます。
といいますのも、微量ミネラルは不足すると欠乏症を発生させますが、逆に多すぎると過剰症も起こします。過剰症は、微量ミネラルによって症状が異なりますが、黄化や落葉などの作物の品質、収量に大きな影響を及ぼすものも多いので、過剰にならないよう施用する必要があります。
微量ミネラルを含むBS資材は、多くの会社から様々な製品が販売されていますので、土壌診断に基づき、ご自身のほ場にあった製品を選ぶようにして下さい。
一方、ビタミン類は植物に与えると生育が良くなったり、生育に不適な環境へ耐える力が増すことが知られています。特にビタミンB1は、作物に吸収されて細根の発生は光合成量を増やしたりして、生育を旺盛にします。これらのビタミンを含むBS資材も多くの会社から販売されていますので、製品の用途をよく確認して上手に使用して下さい。
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