JAの活動:今さら聞けない営農情報
農薬の正しい使い方(27)【今さら聞けない営農情報】第293回2025年4月12日
「いまさら」では農薬を正しく、安全に、しかも高い効果を得るため、農薬の正しい使い方の基礎知識をご紹介しようと考え、まずは、農薬を正しく使うための第一歩である農薬の製剤に関する基礎知識をご紹介しています。
農薬の防除効果は、有効成分をいずれかの方法で作物に付着または吸着させることができてはじめて発揮されます。そこで、前回までに、水和剤や乳剤、液剤、フロアブル剤など水に希釈して散布する剤型を題材に、それらを効率的に作物へ付着させる方法について整理し、展着剤の使用方法を紹介しました。前回より、実際に散布する際に気を付けなければならない条件について紹介しています。
今回は気温です。
気温は、一見農薬散布とは関係なさそうですが、実は気流や薬害の発生、あるいは散布者の疲労などに関与する重要な要素です。
まず気流ですが、ご存知のように温められた空気は軽くて上昇し、冷たい空気は重くて下降する性質を持っています。このため、気温が高い日、日照が多い日などには地上部の空気が暖められて上昇気流が発生します。このような現象は、屋外の圃場でも当然のように発生しますので、この上昇気流が発生した時に農薬散布をすると、粉剤や水希釈散布剤の噴霧ミストなどの軽い粒子のものは気流の流れとともに圃場の上空へと舞い上がってしまいます。その結果、作物への付着量が減る上、圃場外へのドリフトと農薬散布にとってよろしくない現象が起こってしまいます。この現象は、晴天で日射が強い場合はさらに顕著になりますので、晴天の多い季節には特に注意が必要です。
次に薬害の発生です。気温が高いと作物もストレスを感じて外的環境に敏感になっている状況になっており、そんな状況の時に農薬散布をすると、作物に悪影響(薬害)が発生するリスクが高くなってしまいます。基本的に農薬の製品ラベルには「高温時の散布を避けること」といったように注意事項が記載されていますので、使用上の注意事項をよく読んで従うようにして下さい。
最後に散布者の疲労です。農薬散布は防護服を着用するなど体力を消耗する作業であり、それが気温が高いと、当然ながら散布者の疲労も増大してしまい、熱中症の危険などが伴いますので、出来るだけ暑い時間帯を避けることが必要です。
このように、農薬散布時に気温を常に意識し、作業者の安全、作物の安全、環境の安全のためにも、朝や夕など涼しい時間帯を狙って散布するようにして下さい。
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