ＪＡ会津みどり
長谷川正市代表理事組合長

回答日：2015.9.29

【問１】あなたの農協では、農業・地域に対し、どんな役割を果たそうと考えておられますか。今後もっとも重要な役割だとお考えの内容をお書きください。
　当管内約1万2500haの農用地と農業を守るため、担い手及び担い手法人、集落営農組織の育成強化を図り、地域農業振興を推進します。
　当管内は、販売額の約70％を米に依存する地域であり、近年の米過剰と米価下落は、農家経営に大きな影響を及ぼしています。
　当ＪＡ会津みどりは、米への依存度を少なくする対策として、「複合経営」の推進と園芸振興対策を進めています。特に、園芸施設導入における農家負担の軽減のための補助事業への取組み支援と、ＪＡ会津みどり独自に本年から開始した「パイプハウス賃貸事業」を積極的に取組んでいます。今後は、加えて6次化への取組みを本格化させようと考えています。

【問２】問１の役割を果たすうえで、今、農業・地域での最大の課題は何ですか。
　担い手及び担い手法人組織の確保です。
　行政と一体となって、新規就農者及び定年者の就農に対する支援を進めます。

【問３】問２の課題を解決するため、もっとも力を入れようと考えておられることは何ですか。
　営農指導体制の整備です。そのため、専門指導員の増員と品目キャップ制による指導体制を整備して、専門的及び統一した的確な営農指導を目指します。
　生産圃場に出向く指導を基本に生産指導を展開し、併せてＴＡＣシステムやマネージメントシステムを活用した経営指導を実践します。
　米編重からの脱却を図るため、園芸振興と周年販売に取組み「農業者の所得増大」を目指します。
　行政と協力し、農地、農作業の受け皿となるＪＡ出資型法人（子会社）を設立します。
　ＪＡが主体的に取組むことにより、内外にＪＡの姿勢を示すと共に耕作放棄地を無くし、限りある農地を守る拠点とします。

【問４】問３に関連して、第27回ＪＡ全国大会議案では「９つの重点実施分野」を掲げています。このうち課題を解決し、貴ＪＡがめざす姿を実現するために、もっとも重要と考えておられる事項を３つあげてください。また、その分野において、どんな取り組みを考えておられるのか、具体的内容をお書きください。

ａ＝担い手経営体における個別対応
（具体的取組内容）
担い手及び担い手法人への訪問活動、生産指導の強化と税務対策、経営支援を実施します。

ｆ＝営農・経済事業への経営資源のシフト
（具体的取組内容）
営農・経済事業のプロフェッショナル職員を育成するため、優秀な職員を選抜し、年齢40歳以降から営農・経済事業以外の部署への人事異動を制限して、人材の確保に努めます。

【問５】第27回ＪＡ全国大会を機に、ＪＡトップとして内外に発信したいお考えをお書きください。
　「農協改革」は、自己改革で進めなければならないと考えています。これまでのＪＡ事業改革の継続で「農協改革」は達成できると確信しています。
　JAグループの3つの基本方針である「農業者の所得増大」「農業生産の拡大」「地域の活性化」は、協同組合運動の原点であります。
　組合員が「われらの農協」との意識を持てるように、組合員の意見が反映できる事業展開を積極的に進めます。具体的には、訪問活動の強化や座談会等意見交換会の機会を多く作ることです。
　結びにＪＡが地域の拠点となって、組合員の営農とくらしを守り、地域社会に貢献するという経営理念に基づいて今後とも事業を展開してまいります。