JAの活動:農協改革を乗り越えて -農業協同組合に生きる 明日への挑戦―
「地域」をブランドに 自然条件活かし少量多品目産地化【JA信州うえだ(長野県)】(前半)2017年11月9日
長野県JA信州うえだ管内は、地域の特徴を活かした少量多品目の産地だ。小雨・標高差を利用した野菜、果実生産が盛んで、それをJAブランドのほか地域ブランドで販売。野菜の長期出荷体制を確立し、農家所得の向上とJA出資の農場を中心とした独特の新規就農支援のシステムを確立するなど、農業振興で確かな成果を挙げている。
◆小雨・大きい標高差
JA信州うえだ管内には年間降雨量1000mm以下という、雨の少ないことでは全国トップクラス塩田地区があり、小雨で日照時間が長い地域として知られる。この気象条件を利用した野菜・果樹の栽培が盛んなところ。また高冷地で標高差が500~1200mまであり、リレー栽培で5月から10月まで、さまざまな野菜を長期間出荷できるという特徴がある。
同JAの販売戦略はこの少量多品目を基本にする。特にリンゴは、特殊な栽培法が求められ、品質と味のよさで好評の「クラウンふじ」の販売や、若手生産者11名のグループ化により、戦国大名・真田氏の十勇士にちなんで「十勇士ふじ」として販売。
また秋映・シナノスイート・ふじといった長野県を代表するりんごを旬にあわせて色・形のよいものを選び、「真田RED(レッド)アップル」として、贈答用に買い取る。さらにレッドアップル作戦の一環として、この春には農商連携で「アップルたまごタルト」も作った。
このほか、リンゴ農家が収穫した「ふじ」の中から特に優れたものをコンテナ2箱選び「自信作ふじ」として、通常1ケース4000円前後のところ、6000~9000円で買い取る。いずれも好評で、それぞれ買い手のニーズに合わせ、細かく分けて出荷しているところに特徴がある。
同JAの坂下隆行組合長は「ブランド化には、ある品目をJAのブランドにするのと、地域のブランドで売り出す2つのコースがある。信州うえだ管内では、春から秋までキュウリ、トマト、ナスなどが安定して収穫できる。これを信州うえだの野菜としてスーパーなどと提携し、直接販売することが、少量多品目の産地にはもっとも適している。地域のブランドで付加価値をつける販売戦略だ」という。
(写真)坂下隆行代表理事組合長
◆広島の小売店に直売
その一つの取引先に広島県のスーパー、エブリイがある。これは管内のよだくぼ南部地区の生産者との契約取引で、仲介したのは上田市に本社のある青果卸の連合青果。連合青果・エブリイの既存のルートによって広島まで配送する。このため依田久保南部地区の生産者とスーパーがプロジェクト「チーム襷(たすき)」を結成して安定生産、安定供給に努めている。広島県では、県内の産地で生産者の高齢化が進み、近くで新鮮な野菜が集めにくくなったことから、多品目の野菜があり、後継者にも恵まれて安定供給できる上田市の野菜にスーパーが目を付けた。
※この記事の続きは、「地域」をブランドに 自然条件活かし 少量多品目産地化【JA信州うえだ(長野県)】(後半)をご覧ください。
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