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JAの活動:ウィズコロナ 命と暮らしと地域を守る農業新時代への挑戦

若手農業者が行動起こす【JAひがしうわ・若手農家現地座談会】(下)2020年8月6日

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・新規就農者づくり農協任せにしない
・水田農業の総合的展開で域内自給率を向上へ
・担い手を育て生命を育む産地づくり

地図

【出席者】
清水口学・JAひがしうわ農業支援センター長補佐(44歳)
河野昌博氏(43歳 就農12年)
酒井馨一氏(47歳 就農20年)
平田宣之氏(36歳 就農2年)
土居玄典氏(31歳 就農4年)
村田武・九州大学名誉教授
椿真一・愛媛大学農学部准教授


 

平田氏平田氏

◆稲わら収集で組合つくる

村田 それでは、畜産に話を移しましょう。JAひがしうわ職員から転身し、農業後継者として地域農業を支える平田さんどうぞ。

平田 両親が搾乳牛25頭の酪農を経営してきました。2年前、父が体調不良となったので、私は農協を退職して自家農業に就農しました。その後、父は健康を回復したので、搾乳を20頭に減らした酪農は主に父に任せ、私は和牛繁殖を始めています。現在は母牛6頭ですが、5年以内に15~20頭規模に拡大したいと考えています。仔牛は生後7~9ヶ月で出荷しており、価格は去勢牛で60万円、雌牛で50万円ほどです。コロナ禍で仔牛価格は下がっているものの、5、6年前の水準とほぼ同じレベルなので何とかなっています。自家水田70aでWCS稲、飼料畑1・5haではデントコーンやソルゴーを生産しています。

これらの飼料作物の収穫とラッピングは最近できたコントラクター組合に委託しています。飼料の相当部分が経営内および地域内自給であるのが強みです。

土居氏土居氏

土居 4年前に就農する際に、肉牛肥育経営の父とは別経営で、妻と二人の肉牛繁殖肥育一貫経営を始めました。母牛10頭、肥育牛が10頭です。繁殖肥育一貫経営は、種付けしてから肥育牛の出荷までに4年ほどかかり、現金収入を得るまでの期間が長いという問題があるものの、収益性では繁殖のみ、肥育のみよりも勝っています。飼育している黒毛和種は愛媛県ブランドの「愛媛あかね和牛」です。赤身がおいしいとされる肉質で、枝肉価格(A4のNo7)は1kg当たり1800円ほどとされています。今年ようやく肥育牛の出荷が始まるので楽しみです。畜産専門で飼料の自給はまったくありません。稲ワラは繁殖農家3戸といっしょに組織した「稲ワラ収集組合」で稲作農家から無料で収集しています。WCS稲も地域内の農家から購入しています。今後は、母牛を2倍の20頭にまで増やし、肥育牛がつねに30頭はいる状態、つまり月に1~2頭出荷できる規模にできたらと考えています。

村田 畜産経営は後継者の確保に苦労し、離農が激しいですね。

平田 西予市ではかつては100戸もあった酪農経営が半減しています。今月だけで3戸離農しました。これはたいへんです。去年の年末から若手の酪農家5人と話し合いを始めました。コロナ禍で遅れましたが、今月、繁殖和牛経営の「臨時ヘルパー組合」を立ち上げました。私はその事務局を担当しています。「畜産経営の後継者確保をJAにまかせるだけではなく、自分たちも行動をおこそう」ということで若手が合意しました。ヘルパー組織は、繁殖農家の休日確保、若手繁殖農家の技術向上はもちろんですが、新規就農者の育成もめざしています。畜産地帯のここには野村高校畜産科があります。畜産科の新卒者にヘルパーとして技術を修得させるとともに、在校生に繁殖農家でのアルバイト機会を提供して、就農につなげていきたいと考えています。「臨時ヘルパー組合」の仕事は、現在では給餌などの飼養管理が中心ですが、メンバー全員が人工授精師の資格を有しており、種付けまでもヘルパー組合の仕事にすることを視野に入れています。

清水口 「第3期農業振興計画」では、酪農・肉牛合わせて100戸の畜産農家を堅持しようという目標を掲げています。飼料の増産推進とコントラクター組合の拡充と支援による、WCS稲や稲ワラ・麦ワラの収集体制の整備を通じて、管内飼料自給率の向上による経営安定をめざしています。畜産経営の後継者や新規就農者の育成・支援を目的にした事業展開を図りたいところですが、平田さんが組織された「臨時ヘルパー組合」はたいへんありがたい取り組みです。


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村田 最後に、みなさんの農協への期待もお聞きしましょう。

河野 私たちが農協に期待しているのは、産品のブランディングを初め、農産物の販売力を強化すること、本気の営業マンを育ててくれることです。 酒井 スマート農業が議論される時代です。農協に望むのは、作物の栽培技術よりも、農業機械など新たな資本装備のあり方についての情報提供です。

土居 農協系統なしには肥育牛も売れません。農協が倒れてしまえばお手上げです。農協はもっと力をつけてほしいと考えます。

平田 水田での飼料作、とくにWCS稲の栽培は、畜産農家からの有機質肥料の水田への還元がないと長続きしません。小規模な酪農経営のなかには糞尿処理に苦労している経営がみられます。農協は、「アグリサポート事業」のなかに、畜産農家の糞尿処理対策を位置づけ、堆肥化だけでなくバイオガス発電事業についても積極的に検討されてはいかがでしょうか。

椿氏椿氏

椿 ありがとうございました。皆さんのお話から、水田作経営では主食用米に加え,転作として非主食用米や大豆を作付け,裏作には麦を作付けており,水田利用率も高いことがわかります。若い後継者世代の就農もみられ、将来的に経営規模の拡大意欲をもっていますね。その背景に、耕畜連携助成をともなう政策支援作物の作付けがありますね。水田作経営が耕畜連携助成を獲得できるのには畜産農家が多く存在しており、稲ワラやWCS稲の収集をおこなうコントラクター組合等の存在があり、JAひがしうわ管内ではそれが活かされていることがよくわかりました。その前提として、飼料米やWCS稲に対する政府の助成金の廃止など論外で、その継続が不可欠であることもよくわかりました。

《担い手農家の座談会を終えて》
私は、本紙の先月7月20日号で「水田農業の総合的展開と耕畜連携で自給率アップ」を提言させていただいた。そこでは愛媛県西予市のJAひがしうわが策定した「耕畜連携による域内飼料自給率アップの第3期農業振興計画」を紹介している。この農業振興計画づくりには、私を含む愛媛大学農学部の関係者も協力したこともあって、計画の見通しを得たいと考えて開催したのがこの座談会である。水田農業・畜産でがんばる中堅若手4人からは、自らの経営展開方向だけでなく、地域農業の後継者づくりも農協任せにはしないと、農協のめざす目標の達成に組合員として本気で協力するという声を聞くことができた。(村田 武)

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村田武九州大学名誉教授 水田農業の総合的展開と耕畜連携で自給率アップ【負けるな! コロナ禍 今始まる! 持続可能な社会をめざして】(20.7.2)

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