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JAの活動:東京農業大学創立130周年

【特集:東京農業大学創立130周年】鼎談:農学の進化と実践重ね未来創造(1)2021年7月8日

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東京農業大学は今年、創立130周年を迎えた。時代の先行きが不透明のなかで、「実学主義」を教育研究の理念とする東京農業大学への関心が高まっている。その内容がどのようなものか。この4月に就任した江口文陽学長と、東京農大の卒業生であり、きのこの産地づくりで学長と長いつきあいのある長野県・中野市農業協同組合の望月隆組合長、東京農大の白石正彦名誉教授の3人に、東京農大の実学の歴史とフィールドに密着した教育研究の成果と新たな挑戦を語ってもらった。

白石名誉教授、江口学長、望月組合長白石名誉教授、江口学長、望月組合長

地球を研究フィールドに

現場力を培う共同研究

白石 江口学長は林産化学分野の著名な研究者として、幅広い分野で活躍されています。一方、望月組合長は、東京農大で農業経済学を学び、地元の中野市農協では日本一のきのこ産地づくりにリーダーシップを発揮し、東京農大の学生のフィールド研修(実地研修)の受け入れ支援にも尽力されています。

また、江口学長は中野市農協のきのこ栽培の技術開発に関わり、お二人は旧知の間柄です。この座談会の目的は、東京農大の実学主義の教育研究が、現場に密着することで課題を解決し、協同の成果を上げ続けている姿と、新たな展開の方向を示すことにあります。まず今年4月に就任された江口学長に大学の紹介をお願いします。

農業・農学をけん引

江口 東京農業大学は1891(明治24)年、徳川の元幕臣で明治政府の文部、外務、農商務大臣などを歴任した榎本武揚公によって設立された「徳川育英会育英黌農業科」が始まりで、これまで130年、農学教育研究の歴史を積み重ねてきました。

世田谷(東京都)、厚木(神奈川県)、オホーツク(北海道)の3キャンパスに6学部23学科、約1万3000人の学生・院生が在籍し、農学を核とする社会科学、自然科学、環境科学、生命科学などの幅広い学問領域で教育研究活動を展開し、時代の要請に応えてきました。特にフィールドとなる農業・農村の現場を重視し、日本の農業・農学の教育研究をけん引してきました。

大自然の中で学ぶ(オホーツクキャンパス)大自然の中で学ぶ(オホーツクキャンパス)

東京農大の農学は、衣食住はもちろん、山から海まで、人々の生活に密着した課題が研究領域です。いま大事なことは、その原点に立ち返り、改めて農学とは何かを示すことだと考えています。こうした農学の価値を理解してもらい、広めることが東京農大の使命です。

白石 実学の教育研究理念を持つ東京農大で、望月組合長は何を学び、農業、農協の現場でどのように生かしてきましたか。 

日本一のきのこ産地形成

望月 昭和56(1981)年に卒業して中野市農協に入組し、きのこの技術員からスタートしました。江口先生には、きのこの販売が厳しい時、緻密な研究に裏付けされたエビデンス(根拠)とパブリシティ(広報)の重要性を教えていただき、危機を乗り越えることができました。

大学時代は、サークル活動などを通じて、多くの仲間と知りあい、今でもつきあいがあります。特に農協の仕事で、異業種の仲間とのつきあいは貴重な情報源になっています。現場の農家に学びながら実践するという、大学で学んだ実学主義の教育研究理念が、今も大変役に立っています。

現地に学ぶ(中野市農協生産者のきのこ栽培)現地に学ぶ(中野市農協生産者のきのこ栽培)

白石 中野市農協での学生のフィールド研修(実施研修)は、昭和41(1966)年から始まり、今も続いています。江口学長は中野市農協の取り組みをどのようにみられますか。昨年度のきのこの販売額は約210億円で、きのこでは日本一の農協です。人材の育成も含めて、大学ではどのような支援を行い、どのような成果がありましたか。

江口 種菌や培養に問題があれば種菌センターや培養センターで解決するという現場主義に徹してきました。それでフォローできないことは大学に持ち帰って研究します。そうした農協の技術員と大学の教員・学生・院生との共同研究を重ねてきました。学生は現場で学び、農協の技術員は大学で学ぶという関係が続いています。

学生が、初めて中野市農協に行くと、きのこは山で栽培しているものだと思っている予想に反して工場のような施設に案内され、びっくりします。きのこの培養施設では時に息苦しくなります。これはきのこの呼吸で二酸化炭素が出ているためですが、学生は、身をもってそれを学びます。

中野市農協はエノキタケで全国の生産量の約4割を占め、きのこで全国1位の生産量を誇っています。このような産地形成ができたのは、きのこを農協の事業のなかにしっかりと位置付け、方向付けをしてきたからだと思います。

さらに海外の視察も受け入れてきました。技術が海外に流出する危険性があるにもかかわらず、守るべきところは守りながら、見せるところはオープンにして、海外の進んだ技術は率先して取り入れてきました。こうしたグローバルな姿勢が中野市農協のスタンスであり、学生があこがれる今日の農協になったのだと思います。

特集:東京農業大学創立130周年 鼎談:農学の進化と実践重ね未来創造(2)に続く

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