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JAの活動:第42回農協人文化賞

【第42回農協人文化賞】信用事業部門 福岡市農協組合長 鬼木晴人氏 「組合員のため」を継承2022年2月18日

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福岡市農業協同組合代表理事組合長 鬼木晴人氏福岡市農業協同組合代表理事組合長 鬼木晴人氏

私は昭和26(1951)年、福岡県糸島郡元岡村(のちに福岡市へ編入)の農家の長男として生を受け、悩むことなく当たり前のように糸島農業高校、農林省久留米園芸試験場へと進み、20歳から現在まで50年間農業を生業(なりわい)として暮らしてまいりました。

高校時代は、当時の先生から「7ケタ農業を目指せ」と言われておりましたが、同時に農業は曲がり角という言葉が盛んに使われました。就農の前年から減反政策が始まっており、以来現在までずっと曲がり続けてきた思いがします。

昭和の終わり頃より、地域の農家から水田の管理を委託されるようになり、子どものいない私は事業継続のために、平成24(2012)年に農業法人を立ち上げました。平成20(08)年JA福岡市の非常勤理事、26(14)年に代表理事組合長となり、法人は非常勤となりましたが、現在も水稲35ヘクタール、麦26ヘクタールを作付けしています。

私の属するJA福岡市は昭和37(1962)年、福岡市の東部を除く22の農協が合併をして以来、令和4(2022)年に60周年を迎えます。現在は正組合員6600人、准組合員を加えますと4万2000人で、正組合員の割合が16%と典型的な都市型農協です。貯金は4600億円、貸出しは2300億円で貯貸率は50%を維持しております。私で6代目の組合長となりますが合併当初から「農家、組合員のための農協」という気風が脈々と受け継がれています。

昭和58(1983)年にJAとしては全国に先駆けて減農薬での稲作を推進しました。この時点では、消費者のためというよりも農薬散布による農家の健康被害をなくそうというのが第一目的で、加えてコストの削減も図れるというものでした。

農協の購買品の重要な柱でもありました農薬の売り上げを減らすことになっても、当時の組合長はこの運動を「可」と認めたのです。この運動が地元の生活協同組合(生協)に認められ、全国でも2番手となる産直取引を開始しました。現在でもその取引が続いており、農家所得の向上に寄与しています。

その当時、地区の普通作部会長を務めていた私も生協会員(消費者)グループとの交流会や、年末の餅つき大会等に奔走したことが懐かしく思い出されます。

平成12(2000)年には、組合員と直接つながっている支店を拠点とした活動の活性化を目指して、支店ごとに独自の支店行動計画を作ることにしました。組合員、地域との絆を深めるためであり、現在も継続しています。平成15(03)年に福岡市内の小中学校170校に市内産農産物の提供開始、平成17(05)年に直売所開設、平成20(08)年遊休農地の受け皿として(株)JAファームの設立等、信用事業の収益のうち、毎年6億円程度を指導経済費用、相談費用に投下し、現在でも農業販売高40億円程度をキープ出来ております。

私が組合長になった年に、組合員との対話の必要性を感じていましたので、総代600人の全戸訪問を実施しました。半年ほどかかりましたが、いろいろな意見を真摯(しんし)に伺うことができ、その後他行で融資を受けた案件をJAに借り換え頂くようになりました。3年に1度、これまでに3回全戸訪問を行いました。

JA福岡市は貯金高、貸出高が増えたために令和3(2021)年3月末に自己資本比率が10%以下となりましたが、増資運動を行いわずか3カ月で25億円の増資をいただきました。これも前述の対話活動が信頼の醸成につながったと思います。

麦の増産にも力麦の増産にも力

令和3(2021)年10月より当JAは86カ所全事業所の電力を再生可能エネルギー由来の電力に切り替えました。全国のJAでも初だと思います。また、福岡市には水素ステーションもあるので組合長車にトヨタのMIRAIを導入しました。「SDGs」への取り組みの一環です。今、全国のJAでは、採用試験に優秀な人財がなかなかエントリーしてこないのが現状です。現在の若者のトレンド(傾向)は脱炭素社会であり、持続可能な地域環境を考えている企業に人気が集まっているそうです。私はJA福岡市のこの取り組みを地域の内外にアピールして、JAの人気度を上げて優秀な職員を採用することが持続可能な経営基盤の確立の要(かなめ)であると考えます。

米は令和4(2022)年は670万トンの生産量と言われています。一方麦は輸入麦類550万トン、国産麦85万トン、合わせて635万トン。もうすぐ逆転して米は日本人の主食の座から転落します。ただ、雨の多い日本では麦は不適地です。何千年も連作障害が起こらず収量安定で貯蔵もきく。よくぞ祖先は主食に米を選んで頂いたと感じます。こういうことをトップの方々は内外(国民)に訴える責務があると思います。

私の信条は「日々精進」です。熊本県の天草の向陽寺というお寺の住職さんの標語にこんなのがあります。「今日という日が一番若い日、今日より若い日は二度と来ない」。なかなか含蓄のある言葉です。「光陰矢の如し」も実感できる歳となりました。これからも一日一日を大切に精進して参ります。

座右の銘座右の銘

【略歴】
おにき・はると 昭和26(1951)年3 月生まれ。昭和 46(71)年農林省園芸試験場久留米支場卒業、同年農業に従事、平成20(2008)年福岡市農協 理事、平成23(11)年筑前福岡農業共済組合理事、平成26(14)年同理事退任、同年福岡市農協代表理事組合長、平成28(16)年福岡県信用農協連合会経営管理委員会会長、同年福岡県農業信用基金協会会長、平成29(17)年農林中央金庫経営管理委員。

【推薦の言葉】
地域の農協地歩固め

鬼木氏は、福岡市でも有数の農業振興地域を拠点に水稲と麦を中心に栽培し、経営規模は米麦合計約55ヘクタールに及ぶ。農業生産法人「はるさん農園」を立ち上げ、「全国麦作共励会の農家の部」で表彰を受けるなど、同地区の農業振興に大きく貢献してきた。
一方、福岡市農協はその基本理念から組織、事業、ガバナンス、そして将来を見通した動きに至るまで着実に農業協同組合としての地歩を進めつつあるが、その中心には現在就任8 年目を迎えつつある鬼木組合長の存在がある。
特に信用事業では、厳しい環境が続くなかで組合員との対話と積極的な相談活動を通じて、事業が伸長するという農業協同組合としての循環モデルを達成している。その礎には、総代・協力委員宅への全戸個別訪問に見られるような、組合員一人ひとりを大切に思う組合長の姿がある。

【第42回農協人文化賞 受賞21氏の「体験と抱負」紹介】

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