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JAの活動:食料安全保障と農業協同組合

【2026新年号】牧島かれん衆議院議員にインタビュー 食料安保は地域から、都市農業の多面的機能に期待2026年1月6日

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2026本紙新年号は「食料安全保障と農業協同組合」をテーマにした。気候危機や不安定な世界情勢のなか、食料安全保障の確立がいっそう重要となるなか、地域に根ざした農協の役割は農業振興と食料の安定供給にとってますます重要になる。本紙新年号ではこのテーマを軸に政治、行政、学識者にJAトップ層が生産現場を踏まえて聞くインタビューを特集した。自由民主党の牧島かれん衆議院議員には、宮永均JAはだの組合長がインタビューした。

牧島かれん衆議院議員牧島かれん衆議院議員

自給率向上への大きな挑戦

宮永 今、一番大事なことは食料安全保障としての自給率の向上です。現状について、どのような危機意識をお持ちでしょうか。

牧島 日本の食料自給率や自給力を上げていくことは間違いなく必要です。カロリーベースでは38%ですが、米の消費量増加や砂糖の生産量増加など、いくつかの要素によって底上げされています。よく分析すると、小麦や大豆、野菜は減少しており、栄養素群ごとに見れば課題は大きいと思います。生産額ベースは64%、摂取熱量ベースは46%です。

また、資材の高騰やウクライナ危機などの輸入リスクの影響も受けていますし、輸入飼料への依存も大きな課題です。国内でしっかりと自給力を高め、それぞれの指標で自給率を引き上げるため、目標に向けた取り組みを強化する必要があります。

宮永 食料自給率向上に向けた政策については。

牧島 新たな食料・農業・農村基本計画では、自給率向上に向けた政策を示しています。カロリーベースだけでなく、摂取ベース53%も目標として掲げており、まだ数%引き上げる必要があります。輸入依存度の高い麦や大豆については、生産拡大を進める必要があります。また、担い手を確保しなければ農業の持続可能性も、自給率向上も実現できません。ここは大きな挑戦だと考えています。

地域を支える農業の課題

宮永均JAはだの組合長宮永均JAはだの組合長

宮永 一方、各地で鳥獣害が深刻化しています。牧島議員自身も「わな狩猟免許」をお持ちになっていますが、今後の対策は。

牧島 鳥獣被害対策は最大の課題です。私自身もライフワークである狩猟を通じて、イノシシやシカに加え、全国でクマ被害も拡大しています。警戒のため農作業ができず、本来得られたはずの収益を失っている地域もあります。

宮永 都市農業についてもお聞きしたい。JAはだのでは、体験農園などを通じて消費者の理解を広げ、農に関わる人の裾野を広げる取り組みを進めています。

牧島 秦野市は都市農業地域であり、消費者の理解が不可欠です。都市農業の多面的機能は法律にも位置付けられています。例えば、臭いなどの課題はありますが、畜産は地域で長年営まれてきた仕事であり、理解が必要だと思います。

お子さんの農作業体験も大きな効果があります。食育だけでなく、農業を含めた学びの機会を増やし、学校給食との関わりを深めることも重要です。高い技術を持つ生産者から次世代へ、部会ごとの研修などを通じて人から人へ伝承していくことも、国内生産を強化する施策になります。

宮永 今後、食料安全保障を強化するために重要な政策は。

牧島 異常気象や気候変動によって、世界的に干ばつや高温でこれまでの生産量が見込めなくなっている地域が出ています。国内でもミカンの北限やブドウの産地が変化するなど、生産する農産物を工夫する必要があります。温暖化は地球規模の課題ですが、地域ごとの対応も求められます。

食料の安定供給は国の基盤であり、「食べることができる国」であることを肝に銘じ、国内農業の生産増大と生産性向上を基本とする姿勢が求められています。また、災害が頻発・激甚化する中で、備蓄の確保も重要です。備蓄米が活用された事例もあり、今後さらに重要性が高まると思います。

次世代と消費者をつなぐ

宮永 「国消国産」や「地産地消」を進めるうえで、消費者の理解が欠かせません。

牧島 農水省は「日本フードシフト」を進め、食と農のつながりを深める国民運動を展開しています。情報や体験をきっかけに行動変容を促したいという考えです。直売所は身近な買い物の場として、生産者の顔が見える、地元特産物のレシピが提示されるなど大きな意義があります。

また、国産や地元の食材を使った「サステ鍋」(サステナブルな鍋)を発信するなど、楽しくおいしく国産に触れる工夫も効果的です。冬場に消費量が減る牛乳では、生産と消費のギャップが生じる時期を意識することも重要だと思います。

宮永 米の安定供給についてはどのようにお考えですか。

牧島 米価の適正水準を一言で示すのは難しい問題です。生産者と消費者、双方の期待をバランスよく考える必要があります。担い手がいなくなれば生産は止まります。ブランド力のある米は評価に応じた価格がつくべきであり、その理解を得ることが重要です。

一方で、家計への配慮も必要です。お子さんの数が多い、家計に課題を抱える世帯には物価高対策で支援するのが政府の責任です。補正予算でも物価高対策を組み、真に必要な方たちにいち早く交付金を届け、お米や食に関連する不安がないようにします。

平時の仕組みが大事

牧島議員と宮永組合長牧島議員と宮永組合長

宮永 農業協同組合の役割について、どのように評価されていますか。

牧島 JAはだの女性部の文化発表会にも参加させていただきました。舞踊や文化活動を通じて地域コミュニティを支える大きな存在だと思いました。地域で盆踊りなどの先生をしているとも聞いています。地域によっては、子どもが盆踊りを知らないまま夏が終わるケースもあり、そうした意味でも女性部の活動は重要です。青年部も、ポリシーブックの作成や政策提言に加え、消費者とのつながりや発信の工夫など新しい取り組みを進めています。この二つはJAの大きな軸だと思います。

宮永 今後のJAが果たすべき役割は。

牧島 食料安全保障は地域の積み上げで成り立ちます。JAは地域特性や生産情報を最も把握しており、販路確保は生産者の安心材料です。JA同士が情報を共有し、平時の仕組みを有事に生かせるネットワークを持っていることも大きな強みです。有事になってから仕組みを作るのではなく、日常の仕組みを活用する方が迅速で的確だと思います。

宮永 若手農業者支援やスマート農業については。

牧島 若い世代は所得向上を重視しています。高付加価値化や6次産業化への挑戦が必要です。また、デジタル化・スマート化は必須です。農地の見回りや収穫量予測は衛星データで確認でき、アナログ作業をテクノロジーに置き換えることが可能です。熟練技術が必要な部分と、未経験者でも担える部分を切り分けることで、生産力を高められると思います。

宮永 本日はありがとうございました。

【インタビューを終えて】
牧島かれん代議士が食料安全保障に対して抱く強い危機意識と、現場に根ざした具体的な政策提言に深い感銘を受けました。単に自給率の数字を追うのではなく、多角的な指標で現状を丁寧に分析し、輸入依存度の高い作物の生産拡大や、担い手確保の重要性についても明確に語られました。また、鳥獣害や都市農業の課題、消費者理解の必要性、さらには温暖化への対応など、幅広い視点から農業の持続可能性を考え、現場の声を真摯に受け止めている姿勢に、政治家としての誠実さを強く感じました。「食べることができる国」であり続けるため、国内農業の生産増大と生産性向上を基軸に据え、多様な施策を総合的に進めていく姿勢に大きな期待を寄せています。今後も、現場の課題に寄り添いながら、食と農の未来を切り拓くリーダーとして、「イノシシから宇宙まで」という幅広い視野と行動力をもって、さらなるご活躍を心から期待しています。(宮永)

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